4.シンカという男
にしても、どうやって犯人を捕まえようかな……。
【私たちはシンカという男からヤナイを貰ってるの!】
私はふんわりと、昨日言っていたヤナイ中毒者の言葉を思い出す。
「主、離れるなよ。」
「うん。」
バリトの注意に、私は頷く。
シンカ……。どんな人だろう…?
ヤナイをバラ撒いてるってことは、シンカもヤナイ中毒者なのかもしれない。もしかしたら、今までのヤナイ中毒者よりも……
「ねぇ、セイブル。
シンカの特徴をもう一度教えてもらってもいい?」
あれ? 返事が返ってこない。
私は不思議に思い、顔を上げる。
「セイブル?」
いない!?
あ〜、バリトに離れないようにって注意されてたのに〜〜。
トンッ
誰かと肩がぶつかる。
「あっ、ご、ごめんなさいっ!!」
ここでまた、ヤナイ中毒者と喧嘩したくはない。
「いえいえ、いいのよ〜。貴女もケガはない?」
「あ、はい……。」
「ならよかったわ。じゃぁね。」
……女の…人……?
いや、違うよね…? 声が女性にしては低かったし、肩幅とかからして、どこからどう見ても男性だったよね?!
え、オネェ?
私は困惑しながら、セイブルの言葉をはっきりと思い出した。
【シンカって奴は、腰まである茶毛の髪を一つにまとめているらしい。それに、左目に火傷の傷があるそうだ。】
「ちょっと待って下さい。」
私は思わずそのオネェを呼び止めてしまう。
「その、お詫びをしたいです。お時間いただけますか?」
そのオネェは振り返る。
その時、その人の左目にかかった長い前髪がふわりと浮き、左目から額へと広がる火傷がちらりと見える。
そして、このオネェは茶髪。長さは腰まである。
間違いない、シンカだ。
「あら、そう?
だったら、お言葉に甘えちゃおうかしら。」
……、な〜んか、調子狂うな〜。男




