↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白馬の王子と黒馬(こくば)の王子  作者: あぷりこっと
王城事件編 第九章 ~黒幕~
PR
14/47

4.側近の過去

「セイブル、あったよ。お前が言ってた資料!」

 ここは城の裏庭。

 セイブル、ペデット、テナー、が話をしていると、少し遠くからフリッシュが走りながら叫ぶ。

「お、良いタイミングだ。」

 セイブルはフリッシュからそれ(・・)を受け取り、ペデットとテナーに見せる。

 それを見て、ペデットとテナーは顔色を変える。

 この資料はペデットたちが雇った人との契約書だ。

 雇われた人たちの名前とその情報も書かれている。その雇われた内容は「トライヤン王城の襲撃」─。

「これ、どこで見つけた?」

 セイブルはフリッシュにわざわざ尋ねる。

 フリッシュはその理由がわかったのか

「テナーの部屋にあったよ。」

 と答える。

 ここまでだったら、ペデットとテナーは言い逃れが出来たかもしれない。

 だが

「何でわかったの……!? 棚の奥に隠してたのに……。」

 テナーが小さくいった言葉により、言い逃れは出来なくなった。

「テナー!!」

「あっ……。」

 今気づいても遅い。

「言い訳があるならどうぞ。」

 セイブルは不敵な笑みを浮かべる。

「「……。」」

 もちろん2人は反論出来ない。セイブルの勝ちというわけだ。

 それがわかるとセイブルは、はぁっと溜息をつく。

「で? なんでこんなことをしたんだ?」

「……、なんで、だと思いますか?」

 珍しく、ペデットが挑発する口調で言う。

 ほう、ペデットはこんな言い方も出来るのか。

「そうだな…。

 お前らが俺らの側近になった時期的に、故郷であるバルン王国を滅茶苦茶にされた復讐…か?」

「流石セイブル王子。何でもお見通しなんですね……。」

 テナーはゆっくりと目を閉じる。

 次に開いた目は、どこか悲しそうに見えた。

「10年前の戦争の時、アタシと兄さんは、親に頼まれてお使いに出ていました。

 初めてだったので、とてもワクワクして家を出たのを覚えてますよ。」

「お2人は覚えておられないかもしれませんが、戦争には民には手を出さないという契約がなされていました。

 なので、私たちが買い物に出掛けるのを許した夜だと思います。ですが」

「ヴィラフォ公爵は幾つもの村を襲った。

 彼は少し前に犯した罪により、その時は出陣を許されてなかったが、彼とその部下は地位を回復させるために内密に計画を立て出陣。

 覚えているよ。あの時は城でも大騒ぎだったし。」

 あれは、フリッシュやセイブルにとっても、とても印象に残る出来事だった。

 初めてあそこまで怒る父を見たのだから。

「その襲われた村の1つが、君たちの故郷……というわけだね?」

「はい、そうです。」

「アタシたちが家に帰ったときには……、村は地獄のようになっていました。

 そして、家で私たちの帰りを待っていた父と母は……。」

 テナーが言わんとすることは、頭の悪いフリッシュにもわかった。

 涙を流さなくとも痛いほど伝わってくる、悲しみや悔しさ、呻き─。

「だからアタシたちは、お2人の元に仕え、いつか復讐しようと思っていました。」

「復讐……ね。

 少し気になってたんだけど、どうしてわざわざ自分たちが犯人だとバレるような証拠を残してたんだ?

 俺らを試したつもりか?」

 セイブルはずっと抱いていた疑問をペデットとテナーにぶつける。

「そう……です。そうです。

 心から信じていた人に、裏切られるという思いを、思い知って欲しかったんです…!」

 2人の父と母はトライヤン王国を信頼したために亡くなった。

 村に多くの兵士が入ってきたとき、どう思っただろう?

 剣の刃を向けられ、死を感じたとき、何を思ったのだろう。

 大切な子供たちを真っ先に心配したのだろうか─。

 トライヤン王国を心から憎んだのだろうか─?

 これは私の想像力では、彼らの思いを全て拾うことは出来ない。

「そう……か。

 俺らは最終的に2人を疑った。

 でも、正直、嫌だったよ。

 それなりに長い時間共に過ごして、2人が大切だと心から思ってたから……─。

 これが2人の思い知らせたかったこと?」

 どうも、こんにちは。

 もうちょっとちゃんとした動機にしたかったけど、出来なかったあぷりこっとです。

 さて、今回で真犯人が確定しましたね!

 正直に言います。最初はこの2人が真犯人の予定ではありませんでした(笑)というか、第三章の「2.ハトの印」の少し前までは、真犯人なんていませんでした。

 当初の予定では、王子だからたまに命を狙われて、そこにたまたまアレクが居合わせて、吊り橋効果で少しずつ恋が芽生えて…みたいな感じの予定だったのですが、気づいたら「ハトの印」が残され、黒幕がどうとかって、話になってました(笑)。「白馬の王子と黒馬の王子」を描き始めた時の私が今のストーリーを読んだら、かなり驚くと思います。

 というように、私が描く物語は自分でも思わなかった方向に転ぶことがあります。皆さんを振り回すことになるかもしれませんが、これからも読んでくださると幸いです。

 

 ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

 また次回、お会いしましょう。

 バイバ~イ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。