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白馬の王子と黒馬(こくば)の王子  作者: あぷりこっと
王城事件編 第九章 ~黒幕~
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2.探し物も渡し物

 アレクとフリッシュがセイブルに頼まれ、行ったのはテナーの部屋だった。

 この部屋は火の手から遠く、すぐ近くに階段もあるため、何かあったらすぐ脱出できる。

 とはいえ、長居はできない。

『前、テナーの部屋に行ったとき、2人は奥にある棚を気にしていた。もしかしたら、何か隠しているのかもしれない。

 探してきてくれるか?』

 セイブルはアレクとフリッシュにそう言われた。

「フリッシュ王子、本棚に何か隠すときは、どこにしますか?」

 テナーの部屋に入りながら、アレクが言う。

 相変わらず、散らかってるな~。

「そうだね~。

 薄さにもよるけど、書物を挟むか、後は……」

「書物の奥……ですか?」

「そうそう。」

 今で言うところの「男性が如何わしい本を隠すとしたら…」の同じ考え方だ(あれ? この説明はいらない?)。

 アレクとフリッシュは本棚から全ての本を出す。

 すると、背板に張り付くように隠されていた、数枚の資料が出てくる。

 アレクたちはそれに軽く目を通す。

「「こっ、これは……っ!?」」

 アレクたちは軽く青ざめる。

「い、今すぐセイブル王子に私に行かないと!!」

 アレクが資料を持ち、部屋を飛び出そうとする。

「ちょっと待ってアレク。」

 フリッシュがアレクの腕を掴み、アレクの足を無理矢理止める。

「セイブルに、渡すように頼まれた物があるんだ。」

 フリッシュの声はあんな資料を見た後であるにも関わらず、とても落ち着いていた。

 それを聞いてアレクの頭が冷える。

 それを確認するとフリッシュは、ポケットから何かを出す。

 それはペンダントのような形をしていた。そのペンダントトップの部分は3センチ×6センチの長方形だった。

 私も同じような物を持っているが、色や長方形の中に書かれている内容は違う。

「これは、もしかして……。」

「そうだよ。これは王家の者の持つ身分証だ。

 まぁ、これは母上の者なんだけどね。」

 つまり、これは今は亡きフリッシュとセイブルの母親の、形見(・・)というわけだ。

「これを君に渡すよ。」

 当たり前のように言われてアレクは驚く。

「え? いいんですか?

 これは王子方にとって、大切な物では……」

「そうだね。

 でも、セイブルにこれをアレクに渡すよう言われたんだ。ボクもそれでいいと思うし。」

 これを使えるのは王家の者だけ。それを渡されるということは…

「フリッシュ王子、それって……」

 アレクはフリッシュの言わんとすることを悟る。

「嫌だったら、受け取らなくていい。

 君をこれ以上巻き込みたくはないしね。」

 アレクは静かに目を瞑る。

 メリットとデメリット、それはどちらとも大きい。

 ふと、自分に出来るだろうかという不安も出てくる。が、アレクはすぐに心を決めた。

「わかりました。

 私は少し行きたいところがあるので、セイブル王子のところに資料を持って行ってください。」

 アレクはフリッシュに、資料を渡す。

「行きたい所…って?」

「そんなに心配なさらなくても大丈夫です。

 戦力を集めたら、すぐ向かいますから。」

 どうも、こんにちは。

 身分証の設定に何気に苦戦したあぷりこっとです。

 あまり説明できてなくて、疑問に思われた点があったかもしれません。そこは、皆様の想像力でカバーしていただければ幸いです(笑)。

 さて、今回のストーリーで重要だったのは、「資料」の方ではなく、「身分証」の方だと私は感じています。アレクの言っていたとおり、王家の身分証を持つということは、メリットとデメリットが大きいんですよ。なぜ、大きくなるかというと、アレクも王族になるという意味だと見た人は受け取るからです。

 なので、アレクにその気がなくても、見せられた人はアレクが王族になるのだと思うわけで……。これで、恋愛小説への伏線が引けましたね! やっと(笑)。

 まぁ、今は登場人物たちはそんな余裕はないので、全てが終わった後に忘れてそうな気はしますがね(笑)。

 

 「(笑)」が多い文章を最後まで読んでいただき、ありがとうございました(笑)。

 また次回、お会いしましょう。

 バイバ~イ!

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