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スライムしかテイムできない男、スライム道を極め最強となる  作者: やまのうえのおくらん
第2章 楽しい?学園生活
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男がテイマーを嫌う理由、リュートの新スキル


(25年前のあの事件がなかったら私は今頃校長だったはずだ。)


ズレたカツラを触りながら男は考える。もちろん勝手な勘違いであり、男は校長の器などではないのだが。


25年前、男は30歳、学園で働き初めて10年目だった。

男は頭がよく、特に数学や物理の知識においては右に出る者はいなかったため、男はそれなりの発言力を持ち、出世街道を歩んでいた。


男は学園改革の一環として、入学試験の廃止及び【役職】のみでの新入生の選別を提言した。

【役職】の優劣と才能の有無は一致しており、入学試験自体が時間の無駄だと男は思っていた。


特に大量の受験者がいるにも関わらずたった3人の、それも大した【役職】を持たない合格者しか出さない一般試験は時間とお金と労力の無駄であると主張した。


事実、この頃の一般試験での合格者の成績はイマイチで、男の意見は一部採用される可能性もあった。


しかしその年、1人の不遇職【テイマー】の新入生が頭角を現した。その新入生はワイバーンの子供をテイムしていた。

ワイバーンは他のドラゴンと比べると格下の劣等種とはいえど、Aランクの魔物であり、空を飛ぶこともできる。ワイバーンの背中に乗り空を飛び回ることのできる新入生は冒険者としてどんどん活躍していく。


結局、一般試験で入学を果たした新入生の活躍により、男の提案は却下されたのだった。


怒った男は【テイマー】の新入生を恨み、嫌がらせをしたが、その新入生は男の嫌がらせをものともせず、6年後には劣等種ではないドラゴンの子供を【テイム】する程の実力をつけて卒業して行った。


(くそ、嫌なことを思い出した。【テイマー】なんていなくなればいいのだ。不遇職の分際でいつも私の前に立ちはだかりやがって。)


男の頭に浮かぶのは黒髪黒目の【テイマー】、リュート。


リュートからしたら完全にとばっちりなのだが、男は同じ【テイマー】であるリュートを学園から追放しようと考えていた。


あの頃とは違い、男は教頭の地位についており、それなりの権力もある。


男は入念に計画を練る。


(3週間後の3大大会、どうやって恥をかかせてやろうか。武闘では怒った勇者をけしかけて、魔闘では…)


男は気持ち悪い笑みを浮かべた。




一方その頃リュートは、


「おっしゃあああああ!」


平原で1人雄叫びを上げていた。


テイム数は39000になり、あれからさらに3日たち、2つのスキルを覚えた。


【スライム透明化】及び【スライム硬度変化】である。


夜には魔闘大会と技闘大会の準備をするために王都に戻る予定だったのでスライムの数を大幅に増やせるのは今日が最後だった。


最初の3日間では、あまり使えそうにないスキルとよくわからないスキルしか習得できずに諦めかけていたリュートだった。


しかし今は、


(これなら勝てるかもしれない!)


そんな期待を胸に抱いていた。武闘大会が楽しみである。



帰りの馬車でリュートはセイラに尋ねる。


「マリーさんが日に日にやつれていっていた気がしたけど、大丈夫か?」


セイラの姉である残念なシスター、マリーをあれから何回か見かけたが、明らかにやつれていた。


「ふふっ、少し可愛がりすぎましたわ。」


セイラは笑顔で言う。


この数日後、マリーはなぜか貴族ではなく自分を愛してくれる誠実な村の若者と付き合い始め、数ヶ月後には結婚し、幸せになったという。


この結婚に妹セイラの影響があったのは間違い無いだろうが、セイラの滞在中に何があったのかは定かでは無い。


ただ、一度そのことについて聞かれたマリーは突然青い顔をして震え出したという。


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