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スライムしかテイムできない男、スライム道を極め最強となる  作者: やまのうえのおくらん
第2章 楽しい?学園生活
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もう1つの新聞部VS一年男子

「でへへへ、ピーちゃん、やってやりまちたよ。これであのリュートというクソガキも退学間違いなしでちゅねー。」


少しずれたカツラを被った小太りのメガネをかけた男が早朝、中庭でいつものように小鳥に話しかけていた。

男はいつもより機嫌がよく、他の人が見たらギョッとするような気持ち悪い笑みを浮かべていた。


登校する生徒達に新聞が配られればリュートは学校中の生徒や教師から敵に回されるに違いない。教頭はそう思っていた。




リュートはニーネと一緒に馬車で登校した。

新聞を見たらニーネが荒れるだろうと思ったからだ。


「ななな、何よこれ!」


予想通り、ニーネは校門で配られていた新聞を見て怒りだした。


「ごめんな、教頭が新しく作ったもう一つの新聞部の記事らしくってどうにもできないんだ。」


反応を予想していたリュートはとりあえず謝る。新聞には、リュートとニーネの模擬戦のときのニーネのセクシーな姿の写真が載っていた。


「なんであんたが謝るのよ!私はあんたに対することで怒ってるのよ!」


「え、写真のことじゃないのか?」


「違うわよ!この見出しも文章もほんと頭にくるわ!あんたはこれだけ侮辱されてなんとも思わないの?」


新聞の見出しは、『新入生リュート、若い少女を虐めて奴隷にしてしまう最低のゲス野郎であることが判明。』とあり、記事はリュートを学園から追放するように煽る記事が書いてある。


「ニーネお前ひょっとして俺のために怒ってくれてるのか?」


「そうよ!悪い?」


「いや、嬉しいよ。ありがとうな。」


リュートはニーネの目を真っ直ぐ見てお礼を言う。


「ま、まあ、あんたが舐められたら私も舐められるから嫌なのよ。」


顔を赤くしながら言うニーネ。なんとなくいい感じの雰囲気になったときだった。


「おい!1年男子が新しくできた新聞部に乗り込んだらしいぞ!貴族校舎にあるんだとよ!」


リュートとニーネは顔を見合わせて頷き合ったあと、貴族校舎に馬車を走らせた。


貴族校舎には、貴族科および特別科の生徒以外入れないようになっているため生徒達は校舎の前に集まり声を上げていた。

野次馬を含めると300人ほどはいるのではないだろうか。


「偽物新聞部を出せ!」


「真の勇者様を侮辱した不届き者を出せ!」


など口々に叫んでいる。

しばらくすると、貴族の色白な男が窓から顔を出した。

男は拡声の魔道具を持って話し出す。


「聞け平民ども!私が新新聞部の部長のハリーだ!お前らがニーネ様の美しい写真を見れたのは誰のおかげだ?」


それに対して集まった生徒たちは声を上げる。


「うるせえ!こっちは様々な角度からの写真と動画持ってんだよ!」


「そうだそうだ!それに新聞の写真は白黒じゃねえか!」


「え?動画?俺見せてもらってないんだけど。」


最後の生徒はともかく生徒達の怒りは増したようだった。

新しい新聞部の部長のハリーが思わず「羨ましい」と言いそうになったそのとき、


「ななななんですって!?」


生徒たちの声を聞いたニーネは思わず声を上げ、その声に反応して周りの生徒達の視線がリュート達に向いた。


「おい!真の勇者様とセクシークイーンのニーネ様が現れたぞ!」


「お前ら道を開けろ!」


生徒達の声によりリュート達と貴族科の校舎の間に道ができた。


ニーネは動画を持っている生徒達を怒りたい気持ちもあったが、『セクシークイーン』という呼び名が少し好きだったこと、リュートを侮辱した新聞部への怒りの方が大きかったこともあり貴族科の校舎の方へつかつかと歩いて行った。


「ニーネ様、今日もお美しい!私たちがすぐにそのクソガキの魔の手から救ってあげます。」


ハリーはそんなことを言い出した。ハリーは貴族の集まりでニーネと何度か会ったことがあるのだ。


「うるさいわね!いつも名前で呼ぶなって言ってるじゃない!変態!」


それを聞いたハリーは体を震わせ、なぜか幸せそうな顔をする。


「へ…変態だと?あああ、この感じ最高!もっと言って!」


生徒達もリュートもニーネもドン引きである。


「失礼、とにかくクソガキめ、ニーネ様を離さなければこの伯爵家次男の僕が」


ハリーがそこまで言ったとき、リュートたちの後ろから声が聞こえる。


「リュートおおおおお!見つけたぞ!」


(げ、めんどくさいのが増えた。)


そう思うリュートだった。

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