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スライムしかテイムできない男、スライム道を極め最強となる  作者: やまのうえのおくらん
第2章 楽しい?学園生活
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苦手克服とネリの誘い

「さっきはなんであんなことを言ったんだ?」


怒り狂うユキヒロから逃げるようにその場を立ち去り、学園ダンジョンに向かう馬車から降りた後、リュートがレイに尋ねる。


「バカ兄を妹離れさせるいい機会かと思って。手遅れかもしれないけど、王女様との結婚の件も考え直してほしいし。」


以前ランザーク王国第二王女との婚約をそれとなく提案されたユキヒロは、「ごめんなさい、俺、妹一筋なんで」と断ってしまった。


実際は『ユキヒロは転生する前のトラウマのせいで夜の戦闘力を失ってしまっているから』等他にも理由があるのだがレイはそれを知らない。


「なるほどな。ユキヒロさんが2つとも優勝したらどうするんだ?」


「さあね、『かっこいいお兄ちゃんならレイの意思を尊重してくれるわよね?』とか言ったら許してもらえるかしら。絶対言いたくないから最後の手段だけど。」


「レイが言わなくて済むように俺も頑張るよ。2つとも優勝したらレイと結婚できるみたいだし。」


リュートが冗談っぽく言う。


「頑張ってね、私のために。」


レイもふざけてそう言った。


「うそ、あんた達ってそういう関係だったわけ?」


後ろからニーネの声がする。

リュートもレイも、ニーネがセイラと2人で近づいてくるのには気付いていた。


「あら、ダーリンはニーネちゃんに教えてなかったの?」


「ああ、そういえば言ってなかったな。」


「私とリュートさんもそうですわよ。」


リュート達がニーネをからかっていることを察したセイラが会話に入ってきた。


「そうだな、俺とセイラもそういう関係だ。俺はニーネともそういう関係のつもりなんだが?」


「え?セイラまでいつの間に!?わ、私はまだ違うわよ!」


「そうなのか、ショックだな。」


『まだ』と言ったのは聞いていないふりをした。


「う、うそ!へへ、まあ頑張りなさいよ。」


「そういう関係っていうのは友達のことですよね?」


ニーネがちょっとドヤ顔になった頃、セイラが尋ねる。


「そうだよ、レイもセイラも大切な友達だ。」


「え?ま、まあそうよね。私と友達になれるように頑張りなさい。」


「あらニーネさん、もしかして違う関係と勘違いしていらっしゃいましたか?」


「そ、そそそんなわけないじゃない!」


そんな会話をしているとアイカと付き添い役のネリがやってきたのでダンジョンに進む。


(俺以外は来なくてもいいって言ったのにみんな集まるんだからニーネってなんだかんだ愛されてるよな。)


リュートは口には出さないがそんなことを思っていた。


ニーネのジャイアントアントへの苦手意識を克服するために、21階層から25階層を往復した。


最初はリュート達が動きを封じたジャイアントアントを遠くから射ることから始め、最終的には一対一で倒せるようになった。


調子に乗りやすい性格ゆえか、ニーネは倒せることを感覚的に覚えると1日で苦手意識をほとんど拭い去ってしまった。


「1日で克服できてよかったね!」


帰りの馬車でアイカが嬉しそうに言う。


「あ、ありがと。」


ボソッと照れながらニーネがお礼を言うと、


「すごいわ、ニーネちゃんお礼を言えるようになったのね!」


「明日は雪が降るかもしれませんね。」


レイとセイラが茶化しだし、


「わ、私はどんなイメージなのよ!」


と怒鳴りながらも、少し嬉しそうなニーネであった。



「リュート君、明日少し相談に乗ってもらえニャいかな?」


話がひと段落ついたとき、付き添いで来ていた猫耳のシーフ、ネリが口を開く。


「いいですよ!いつも付き添いしてもらってますし。」


リュート達のダンジョンの付き添いはなぜかネリであることが多かった。

実際はネリが学園に、リュートの付き添いの時は呼んでくれと言っているだけなのだが。


「ありがとうニャ!明日昼食後に新聞部の部室でいいかニャ?」


「はい、わかりました。」


リュートは快諾し、明日新聞部を訪ねることとなった。

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