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スライムしかテイムできない男、スライム道を極め最強となる  作者: やまのうえのおくらん
第1章 学園入学を目指して
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入学試験

学園には騎士科、魔法科、貴族科、技術科という4つのコースがあり、ほとんどの生徒がこのどれかに所属している。

しかし、ごく一部の優秀な生徒は特別科というコースに所属しており、学園内でも特別科については詳しく知られていない。


ライリ達の代では1年次の頃は特別科にはユキヒロのみが所属していたが、2年次からは勇者パーティー全員が所属を許された。とそこまではライリに聞いていたリュート達であったがそれ以上の情報は得られていなかった。特別科についての情報はほとんど口外してはいけないことになっているからだ。


ライリは特別科の場所を聞いてきたリュートに対して、上を指差しながら、


「上にある、とだけは言っておく。知りたかったら特別科に入って見せるんだな。」


とだけ答えた。これはライリが1年次の時に特別科の先輩に同じ質問をしたときに聞いた答えと同じであった。


「「「上?」」」


リュート達は上を見上げるが、そこにあるのは綺麗な青空と流れる雲のみであった。








オープンキャンパスからあっという間に2ヶ月が過ぎ、リュートの入学試験の日がやってきた。


入学試験は、指定された職業を持つ人しか受けられない騎士科試験、魔法科試験、技術科試験、王族や貴族であれば多額の受験料を払えば大体は合格できるという貴族科試験、基本的には誰にでも受けられるが入学できる人数は毎年3人という狭き門の一般試験に分けられる。


一見貴族科だけ不公平に見えるが、学園の経営を支えているのは貴族科の受験料であるし、入った後は他の科同様厳しいため半数は卒業できないと言われている。



試験はそれぞれ別の日に行われ、メリル、テナ、ヘリウスは国から予算が出ているので貴族科試験を受けた。そして、レイは騎士科試験、アイカは魔法科試験を受けた。


結果についてはわからないが、赤髪の少女が試験用の的を複数一気に高火力の魔法で吹っ飛ばしたとか、妹勇者が元Aランク冒険者の試験官を模擬戦で圧倒したとかいう噂が聞こえてきたのでほぼ確実に受かっているようだ。



そして、最終日、リュートは一般試験を受けるために学園に来ていた。


受付で職業を見て門前払いされるかと少し身構えていたがそんなことはなくあっさり通された。

毎年一般試験には記念受験の人も大量にいるらしいが、いちいち門前払いしようとして揉めるより試験で一気に落としてしまった方が楽なのだと受付の人は言っていた。


受験生は全員騎士科のグラウンドに集められる。1万人ほどいるのだが、余裕で入った。


「見ろよあれ、スライム連れてんぞ。テイマーにしてももっとマシな魔物いるだろ。」


2つ隣にいる少年がそう言うと、周りからクスクスといった笑い声が聞こえた。


その直後、騎士科校舎の上の方から声が聞こえた。


「受験生諸君よくぞ集まってくれた。ワシは一次試験試験官のグリオールだ!」


声のした方を見ると騎士校舎の屋上に背の低い長い髭を生やした男が立っていた。


(ドワーフか、珍しいな。)


そう思っていると、試験官はバズーカのような魔導具を取り出してこう言った。


「これから飛ばす球をワシのところに持ってきたやつだけが、一次試験合格じゃ。騎士校舎の中には立ち入り禁止じゃが外の階段が解放されておる、ではいくぞ。」


そう言って試験官は空に向けて魔導具の引き金を引いた。ドーンという音と共に1000個ほどのテニスボールほどの大きさの球が空を舞う。


受験生は試験がいきなり始まったことでパニックになり、右往左往しだした。


リュートは、とっさにスライムで半径10メートルほどの巨大な傘のようなものを作った。リュートの周りに飛んできた球は全てスライム傘に収納されていく。


「お、おい、待て!どこ行った?」


さっきリュートを馬鹿にしていた少年が呆然としてる間にリュートは20個ほどの玉を収納し、人混みから飛び出していた。

ちなみにリュートの周りにいた受験生たちは、リュートのスライム傘に気を取られたせいで全員初動が遅れた。


校舎に近い場所に位置取っていた生徒たちが階段で待ち構えていたが、ほとんどが【農民】や【漁師】など戦えない職なので相手にならず、軽くかわして登っていく。気づけば、球を手に入れて階段を上っていく受験生達も全員追い越してトップでゴールしていた。


「おう!早かったな!わかっているだろうが、余裕で1番だ。」


ドワーフの試験官が言う。


「良かったです!今年も合格者は3人の予定ですか?」


「そうだな!この後の2次試験と 3次試験で3人に絞る予定だ!」


「そうですか、もしこの試験で3人しか残らなかった時はどうなりますか?」


「まあ、あり得ないだろうが、そんなことがあったら2次試験以降をしなくていいから教員としても助かるわい!」


「なるほど、そうなんですね」


そう答えたリュートは少し悪い顔をしていた。


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