65話 俺、空中都市の新施設の先行体験をします。
「ふふん、それはね──」
すると、何処からか一枚の紙を取り出す学園長。
……本当にどこから取り出したんだ?
ともかく、俺はその紙を読む。
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WGAの新レジャー施設:屋内海プール!
空中都市では厳しいと思われた屋内プールが、ゲートの普及により遂に実現!
擬似的な海の再現に成功しました!
安全性を考慮している為、海の生物はいませんが、砂浜や海水といった海を感じさせるものは全て揃っております!
7/23 OPEN!
※夏は海水を、冬は温水を使う為、一年通して楽しめる施設となっております。
※近くにいくつかの宿泊施設がありますので、そちらも是非ご利用下さい。
※他にも沢山の施設があります。詳しくはホームページをご覧下さい。
小人:1000円 中人:1500円 大人:2500円
水着貸し出し:500円〜
水着:1500円〜
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この施設の事は、既に空中都市の住民には広まっている。
『遊べる施設が欲しい!』
『外が暑くなるだろうから、涼しくなるようなものが欲しい!』
と言う意見が前から沢山あったそうだ。
その意見を踏まえた上で、学園長が提案したのがこの海プール。
事前の評価はかなり高く、住民や生徒からの期待も高い。
「実はもう海プール自体は完成してて、安全確認もバッチリ! 今日は代表権限で特別に開いてもらって、お偉いさんを何人か集めて先に体験しようと思ってね。まあ先行公開ってやつだよ!」
「なるほどね……」
「にゃはは!」
なるほど、水着なのにも納得だ。
……いささか着替えるのが早すぎる気もするが。
「あ、そうだ。シャル達も来る?」
「いいの?」
「うんうん! お偉いさんって固い人ばっかりでつまらないからね。今日はホテルも関係者だけの貸し切りにしてもらってるし、30人位増えても大丈夫だと思うよ? あ、プールは勿論、ホテル台含めて無料ね。水着も持ってない子結構いると思うし、当然貸出も無料だよ!」
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と言う訳で──
「海なのです!」
「海だー!」
やって来ました、海プール。
どうせならって事で沢山誘ってたら、かなりの大所帯になってしまった。
まあ無理もないか。
なにせ──
「こういう施設、今までの空中都市にはありませんでしたからね……」
「みんな相当楽しみにしてたしな」
空いてる上に宿泊代まで無料になるんだ。
用事が無ければ、この機会をみすみす逃す人も少ないだろう。
「みんなー! 18:00にホテル集合で、それまでは自由行動だから目一杯楽しんでね! 怪我には気を付けるよーに!」
「「「「「はーい!」」」」」
それから海プールの入り口で軽い説明を受けて、俺達は水着に着替えて施設の中に入る。
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水着に着替え、更衣室から出て思い浮かんだ感想。
それは──
「……海だ」
そう、海。
まさに海。
潮の満ち引きや太陽の日照り方。
砂浜の感触や、あの独特の潮風。
とても人工とは思えない程に海だ。
学園長曰く──
『海プールって名前の通り、限り無く海を再現したからね〜 期待しててね!』
だそうだ。
あの人、しっかりやる時は物凄いし、期待してはいたが──
「思っていたのの何倍も海だったな……」
そう思うのは俺だけじゃないらしく──
「マジかよ……」
「ほう……ふざけた施設だとは思ったが、中々やるではないか。【光帝】監修なだけある」
王女のお付きのガイアと、事実王子のレイ。
色々な物を見てきたであろう二人にも、海プールは好評の様だ。
すると──
「お待たせしましたー!」
少しだけ水着回した後に紅の月編(リンカ編)本編が始まります!
それまでは空中都市らしさを楽しんで頂ければ!





