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お師匠様はお留守です!  作者: 瀬名 杏子
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デッセ商会 VS バザール商会 II

デッセ商会の新店が開店して三日間、ロベールは目が回るほど忙しかった。


目の下にクマが出来ていたので、レイアが蒸しタオルを作って渡すと顔に当てたまま、ソファで熟睡してしまい、ジェニーを慌てさせた。


スーパー体力回復ドリンクも、ロベールにお買い上げして貰う。



僕達は、晩御飯も新店でロベールとジェニーと一緒に、一日の反省会をしながら食べて、家に帰った。


「レイア、朝だよ。レイア、早く起きて!」


「………、ううう〜ん、怠い。」


レイアは人疲れして、朝いつも通りに起きれなかった。


顔がいつもより、浮腫んでいる。


朝御飯はレイアの代わりにエヴァンが作ってくれた。


アリシアがいたら、消化のいいリゾットを作って貰うんだけど、オムレツとトマトとマスカットだけでも有難い。


レイアは学校にも行ってないし、急に大勢の人達と接触したから、疲れが出たんだろう?


ずっと占い続けるのは疲れると思って、小休憩を入れて貰ったけど、かなり弱っている。




「レイア、食欲がないのならパンはいいから、オムレツとミルクとトマトとマスカットは食べるんだよ。」


不在のアリシアの代わりに、最近僕は口うるさくなっている。


「うん。」


「朝御飯は、しばらく俺が作るからゆっくり寝てていいからな。」


「ありがとう。」





バザール商会大勝利の予想に反して、デッセ商会は女性客、特にクチコミ効果の高い若い未婚女性客を数多く集めた。


カフェの期間限定メニューは、好評を博し食材も手配出来たので、三日間から一週間に延長された。


エヴァン曰くふざけたメニュー名は、記憶に残る。


そして、カフェのウェートレスの制服は可愛いと王都で評判になり、カフェで働きたい女性からの問い合わせが殺到した。


「レイアの作った恋のお守りの類似商品があちこちで売られてるらしいぞ?」


「誰に聞いたの?」


「さっきのお客さんに聞いたんだよ。」


やたら、はしゃいでエヴァンに話しかけてたあのお客さんか?


「効果があるの?」


「デッセ商会のオリジナルが一番丈夫で効果があるって噂になってる。」


「強化魔法かけたからね。」


「ハート型の色付き硝子に強化魔法までかけたの?」


「強化魔法かけて500エステルなら安いな。」


「それでお守りの効果は?」


「持っていると、好きな男に逢える確率が増すそうだ。」


「レイア、それはお守りの効果なの?」


「恋する乙女パワーよ!」


にっこり満足げに微笑むレイアを見て、詐欺師の才能はあると思った。


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