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洗脳の罰
「今日もお疲れ様……フフ。」
女性が笑っている。洗脳した男たちを使うのが、随分と楽しいらしい。
「動くな」
綾瀬詩織の超契約が発動し、全員の動きが止まる。
一秒――短いが十分だ。
その隙に白瀬凪が女性に触れ、メンタル・コネクトを発動する。
手綱のように張られていた太い精神魔法の糸が、すべて断ち切られていく。
「一人ずつ監禁して、長時間精神魔法をかけ続けていたんですね。これで全部解けました。高度な命令は、もうできないはずです!」
「了解」
綾瀬詩織は女性に接近する。
「降参。大人しく捕まるわ」
「魔法も使わない?」
「使わない」
「分かった。付いてきて」
女性は逃走を試みる。
――だが、動けない。
「……どうしたの? 驚いた顔して。大人しく捕まるんでしょ?」
「どうして……」
「私の固有魔法、メインはこっちなの」
「?」
「相手の口約束を、絶対に守らせること」
女性の目から、静かに希望が消えた。




