希望…だけを見て
73話目になりますわ…ハイラはバイシャと再び対面しました。100年前の真実…そして…訪れるだろう…戦い。ハイラは、新たな決意を胸に刻みます。
ハマーン達は、帰路に就こうとしていた。
「ハマーン様…ただいま帰還しました。」
ステンノー達は、ハマーンの前に歩み出た。
「ステンノー、エウリュアレ、メドゥーサ…よくぞ帰還してくれた。連絡は貰っていたが…」ハマーンは、三人を見つめる…
「ステンノー…やはり…君達には、白い服がよく似合うな…アハハハ」ハマーンは、三人を見つめ…嫉妬混じりに呟いた。
「…さて、帰るぞ…郡山城に!話しはそれからだ…サマン殿がゲートを作ってくれた。この技術、なんとか物にできないか……まぁ良い…行くぞ…合戦の準備だ!」
バイシャの城……
「これは、ハイラ大将…シンダラ大将、サンチラ大将…忘れ物かな?」バイシャは、三人を見つめている。
「バイシャ様…メキラ姉様達に逢っておこうかと思いまして、戻ってまいりました。」ハイラ達は、片膝をつき…バイシャに挨拶をした。
「…………あと…100年前の大戦について…バイシャ様の意見を、可能ならお聞かせ願いたく…」ハイラは、バイシャを正面から見据えて声を上げた。
「ハイラ大将、満里奈殿からは、何も聞かれなかったんだよ…詰問もされなかった。家康殿は終始笑顔だった…ハイラ…家康殿の度量に、私はある意味救われた。聞いたのだろう?クビラとビカラに…」バイシャがハイラ達を見る。
「レイン隊長は、何も言いません。ビカラも…もう終わった事だと…何も言いませんでした。小谷城で、ビカラは、バサラを刺しました。そして、またしても自害を図ろうと、天守より飛び降りました。でも、レイン隊長に彼女は助けられました。」ハイラは目に涙を浮かべている。
「ビカラ…あの胆力!精神力、あの決意…あの決断、彼女に比べて…私は、あまりに軟弱で、いい加減で…臆病で…情けなくて…主を思う…あの忠義…一途な武士道……私は、自分を嫌います。…バサラも同じように…恥じていると思います…そして、彼は、アンチラ大将と共に、我らと袂を分かち…巴殿の陣に出奔しました。」床に涙がこぼれた。
「ハイラ大将…私にも責任がある…魔王エナはこの世界に、目的と計画、意義と道、そして、正義と悪の考え方…を叩き込んだ。そして、満里奈殿は、その道を行く力を、努力の意味を…あるいは、希望を……………与えるはずだった。」バイシャは大きく…息を吐いた。
「私とエナ様しか、知らない事だが…今から話す事は、他言無用ぞ!ハイラァ!前回の世界では、私は、豊臣秀吉だった…アハハハ…笑えるだろ?…私は利用したのだよクビラ達の出来事を…私が天下統一を果たす為に……バサラが、信長殿と間違えて、家康、満里奈殿の首をはねた事…私には、好都合だった、覇王家康が死んだんだよ……解っただろう?バサラは、明智光秀だった…」
「やはり…そうでしたか…バサラが…光秀…新ためて聞かされると、得心がいきます。私は、明智たま、光秀の娘だったのですね…」
「アハハハ…今回は、バサラは、石田治部三成とはね…なんとも…因果な…三成だった巴が秀吉!アハハハ………当然…追手を内密に差し向けたのは、私だよ、ハイラ、シンダラ………君達は、私に討たれた。そして…君達の死をまたしても利用した。英雄達の死としてね…あの世界は、家康殿を失ったのさ…家康殿が居ない戦国乱世…激烈、過酷…無惨…無慈悲………そして!!!」
「セツナが現れた…ですか?」ハイラが言葉を遮った。
「ハイラ大将…セツナを知っているのか?これは驚いた。」バイシャは、ハイラを見つめた。
「はい、エナ様に聞きました。」ハイラは呟く。
「ハイラ待て!待ってくれぇ、お願いだぁ…嘘だろう…なんて事だ…俺は…俺は…なんと!恥じ知らずなんだ!…間違えたぁ?満里奈様を弑し奉ったぁ…」シンダラが崩れ堕ちた。
「そう言えば…シンダラもココルも知らないか…全て事実だよ!」ハイラがシンダラを見つめる。
「ハイラ?セツナとは?誰だ…」シンダラは、ハイラの肩を掴んだ。
「落ち着け…シンダラ大将…誰も知らないんだよ……彼女を…皆がプレイヤーと呼ぶ女という事しか解らない…そして…彼女が世界を滅ぼした。いや、作り直したに近いかな?」
「私も聞きました。セツナは激怒、一夜で世界を滅ぼしたと…エナ様に」
「あぁ……滅んだ事にすら気付かなかったよ…気がついたら…全裸でアウーアウーさ!アハハハアハハハ!」バイシャは椅子にもたれ掛かり、大声で笑っている。
「聡明なハイラ…では、私は誰だ?」
バイシャは一転…ハイラを睨んだ。
「………申し上げます…北条氏政殿かと…ラリュンヌ将軍が…北条氏直殿もしくは、大道寺政繁殿と…推察致します。それとも…ソレイユ将軍?」
「アハハハ流石だな…まぁ…戯言だぁ…許せアハハハ」
「私が誰であれ…私は、道半ばで消える身だ…多分だけどね…あとは託したぞ…ハイラ大将」バイシャは、笑いながら…話している。
「何を不吉な事を…アハハハ!では、メキラ姉様達に逢っています。」ハイラ達は、バイシャに笑いかけた。
廊下を進むと、
「ふっー!はっー!とぅ!」
気合いが廊下に響いている。
「これって…ハイラ?アハハハ!メキラ姉でだと思う??」シンダラがハイラの顔を見る。
「ハイラ様…私…あんまりメキラ姉様とインダラを覚えていないんですよ…どうしてでしょう?」ココルがハイラに尋ねる。
「……?メキラ姉様…インダラ、呼び捨て?…??ちょっと待って!姉?妹??弟?アハハハ…気づいていた?シンダラ?」
「たわけぇ!!!礼儀をつくせぇ!!馬鹿者ぉ!!」突然の怒号!
「げっ!メキラ姉ぇ!!」ハイラとシンダラはひっくり返った。
「サンチラ!久しいな………で…ハイラぁ!シンダラァァァ!たわけかぁ!」メキラは烈火の如く怒っている。
「サンチラァァァ!よく聞け!我々は、長兄クビラを筆頭に…アホたわけ不忠者バサラ、超絶美王メキラ、クソミソ馬鹿者アンチラ、で…お前だ!サンチラ、インダラ、パンチラハイラ、マコラ、ボンクラシンダラ、ショウトラ、愛人ビカラ、アニラの12神将だ!忘れたかぁ!」メキラは、ココルに詰め寄る。
「ハイラさまぁぁぁ?だぁ…??そう呼ばせているのぉかぁ〜ぁぁ〜この慮外者めぇ…!」メキラは、剣をハイラに突きつけた。
「メキラ姉様…なんか私達の名前長くないですか??」シンダラがポロッと言った。
「で……愛人ビカラ??ってなんですか?」
「オホホホ!正妻は私だからだ!」メキラは言い切った。
「で??パンチラとボンクラか??あっ正式に満里奈様に申請しておいたわ…オホホホ!新ためて名付けしてもらえ!アハハハ」
メキラは笑い転げている。
「メキラ姉様…ハイラ様はハイラ様です。私の師匠ですから…敬意を持ってハイラ様と呼んでおります。」ココルが言った。
「なんとも…殊勝な心掛け…可愛いサンチラ…で〜お前らだぁ〜パンチラ!ボンクラ!この城中のトイレ掃除をしてこい!舐めれるレベルにまでだぁぁ!」メキラは、吠えまくっている。
「まぁまぁ…姉様、そのへんで…勘弁してあげてくださいな!」インダラが割って入った。
「インダラ兄様…マコラとショウトラは?」
ハイラが聞いた。
「アハハハ…あの二人なら超絶元気だよ…今、呼びにやった」インダラは、窓の外を、見た。
「超絶元気ぃ??顔がひき肉みたいになってたのに?1式をモロに、浴びたのにですか?」ココルが目を見張る。
「アハハハ会えばわかるよ…サンチラ姉様」
廊下の向こうから、二人が歩いてきた。
「……?ん?誰?ちょっとシンダラ?誰よあれ?ココル…解る?」
二人は立ち止まり、三人に、片膝をついて頭を下げた。
「ハイラ様、シンダラ様…サンチラ様…お呼びにより参上致しました。」
「私、ムイ マコラ………私、カムイ ショウトラ…なんなりとぉ…下知を」
「えっえっえっ?何?これ???ん?まてまてぇーまてまてぇー!うっそぉーーー!ちょっと待てぇーーーーー!」ハイラは、絶叫した。
「マコラ??お前もしかして…?……渡辺守綱か?そして…ショウトラ…お前…平岩親吉……なのか?徳川16神将の?????」
「御意…」二人は頭を下げた。
「ウギャー!ちょっとまてぇ!」
「もしもーーし!もーーしもーーももぉ!満里奈様ァァァ!」
「何何?ちょっと煩いわよ!ハイラ」
「満里奈様ぁ!目の前に渡辺守綱と、平岩親吉がァァァァァァ!いますぅ!」
「あぁ!マコラとショウトラ?そうよ!知らなかった?」
「知る訳ないでしょう!ぎゃーーー!言っておいて下さい!心臓に悪い!」
「ハイラ…口に出しちゃダメでしょ?」
「あっ!そうだ!」
「まぁ良いわ…多分そこには、メキラ、インダラ、マコラ、ショウトラだけなんでしょ?」
「はいそうです。」
「ハイラ…もう口にしちゃダメよ…そして、その目でメキラとインダラを見て…口にしちゃダメよ、絶対…解った?」
ハイラは恐る恐る…メキラとインダラを見た。
グフゥ…ゲッ!嘘…何これ?頭がクラクラする…姉様、兄様…反則でしょう、ちょっと吐き気が…
「満里奈様…とんでもない奴がいますがな!…なんですか?あの二人…は…」
「本人も気づいているわ…でも、もう一度、私と会うまで、口に出来ない…私に名を貰うまでね…オホホホ!言っちゃダメよ!じぁーねぇー!」
「ぁ……心臓に悪い…」
ハイラは、肩で息ををしている。
「あのさぁ…マコラさん?大人になった?背が伸びた?…で…ショウトラさん…結構二枚目になってはいませんか?」
「アハハハ!ハイラ姉様…何を…まったく変わっていませんよ?なにを言っているのですか?アハハ」マコラはカラカラと笑った。
「私も…何も…、変わって…いません。ハイラぁ……姉様…」
「うそぉー!マコラ?なんか?声が大人びたような?なんか?ムイムイに似てない?滑舌が良いぞ……で、ショウトラ?そんなガクト様っぽいしゃべり方だった?」ハイラは…シンダラ!ココルを見た。
「声を聞いて…思い出しましたよ!マコラと、ショウトラですね!変わって無いですね、」ココルは嬉しそうだ。
「え〜うそぉー!」
「ハイラ!煩いぞ…で、バサラはどうしてる?…………」メキラの声のトーンが落ちた。
「……………巴殿の所に…アハハ…なんでしょうね…袂を分かったままです。…メキラ姉様……私…私…私は…馬鹿だ…」
メキラはハイラを抱き締めた。
「大丈夫だ…ハイラ…私がついている。そして、満里奈様がいらっしゃる…大丈夫だ…大丈夫だ…ハイラ…我々は、いや…我々こそ…前に進もう…このクソったれの世界で、我々は前に進もう…前に…前にだけに希望がある…過去に後悔しかなくても……」
「メキラ姉様…メキラ姉様…メキラ姉様ァァァ!」
ハイラは、メキラの胸の中で泣きじゃくった。
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