副会長のツッコミ炸裂
街中で二階堂が雨宮の腕にしがみつき、過剰な執着を見せているのを見て、副会長・小早川美咲は静かにため息をついた。
「二階堂……本当に、少し落ち着いたほうがいいんじゃないですか」
二階堂は振り向き、泣きそうな目で美咲を見上げる。
「美咲さん……どうして私の気持ちがわからないんですか……寂しいんです……!」
声の端に震えが混じり、頬はほんのり赤く染まっている。
美咲は困った顔で手を腰に当て、落ち着いた声でツッコミを入れる。
「寂しいのはわかるけど、雨宮くんをそんなに縛ってどうするの? 周りの人も巻き込まれてますよ」
二階堂は小さく唇を噛み、涙を堪えながらも、腕を強く握り返す。
「でも……離れられたら……耐えられません……!」
雨宮は肩をすくめて少し距離を取りつつも、困惑した表情で答える。
「そ、そうだけど……二階堂、みんな見てるし……」
(……どうしてこんなに必死なんだ……怖い……でも……なんか目が離せない……!)
その光景を見て、通りかかったモブたちがざわつく。
「先輩……やばすぎる……手に負えない……」
「でも、なんか見てて面白いな……」
小学生や犬の散歩をしている人も立ち止まり、二階堂の暴走っぷりを目撃してクスクス笑う。
そこへ生徒会長・西岡が背後から現れ、眉をひそめながら二階堂を見つめる。
「……副会長、あの暴走を止める方法はないのか?」
美咲はにっこり笑いながら肩をすくめる。
「無理です。見てるだけでも面白いんですから」
西岡は赤面しつつも、二階堂の感情の激しさと迫力に圧倒される。
二階堂は泣きそうな顔で雨宮にしがみつきながらも、モブや生徒会の視線も全く気にせず、自分の気持ちを必死に伝える。
(離れられるなんて……考えられない……雨宮くん、お願い……そばにいて……!)
街角の風が吹き抜け、通行人の帽子や小さな紙片が舞う中、二階堂の無邪気で暴走気味なメンヘラ愛は、雨宮の困惑と街のカオスをさらに加速させ、笑いと混乱の渦を作り出すのだった。




