第51話(別視点):ダメダメな人
伊原恵美 Side:
申し込んであった交流学生について、希望校のアンケートがあったので、県立西高校2-2組で申請してみることにした。本当は組までは指定できないことになっていたんだけど、念のため書いておいたら、要望が通ったのはラッキーだった。女子校に通っているので、共学の高校には興味があったし、一週間とはいえ最上と一緒の高校に通えるのはすごく楽しみだな。
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最上は単なるバイトとして紹介してくれたけど、恋愛っぽいことをしたかった私は恋を匂わすようなことを言ってみた。一週間の短い期間なんてあっという間に終わってしまうからね。すると宮沢さんという人が最上に説明を求めていた。これは宮沢さんは最上に気があるのかな?こんな可愛い子から好かれるなんて、最上ってモテるのかな?
放課後になって佐伯さんという、これまた可愛い子が最上を迎えに来た。えっ2人に言い寄られているの?どういうこと?気になった私は、調理室には後で行くと伝えて、クラスに残っていた森岡さんと向井さんに事情を聞くことにした。
どうやら最上は他にも幼馴染からも言い寄られているみたいだ。いまだにはっきりとした態度を取っていないために、たまに女の子同士で衝突することもあるなんて、何をやっているのかな最上は。どうやら自分をモブと確信しているみたいで、好かれるという意識がないのでは?ということだったけど、無意識過剰もすぎるんじゃないかな。
ファッションデザイナーについて相談したときには、すでにそういう経験をしたことがあるような、凄い人のように見えたのに、恋愛についてはダメダメだったんだ。なんかかえって身近な人にも感じたけど、これはそのままにしておくわけにはいかないかな。どっちにしても私が入っていけるような隙はなさそうだし、最上の背中を押してあげることにしよう。ファッションデザイナーの件では、最上に背中を押してもらったせめてものお礼ね。
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一週間の交流学生期間はあっという間だった。夏樹のことは諦めるしかなかったけど、恋愛っぽいことができてよかった。夏樹も覚悟を決めて向き合うと言っていたし、私もファッションデザイナーを目指す覚悟を決めないとね。
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