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第49話:交流学生

ホームルームで担任から交流学生の紹介があった。同じ市内の学校で学生を一週間だけ交換するというもので、他校との交流を促進するためのものらしい。


伊原恵美いはらめぐみです。よろしくお願いします」


俺のクラスの交流学生は夏のバイトで一緒だった伊原さんだった。凄い偶然だな。


(すごい可愛くないか?)

(あぁ、一週間だけでも仲良くなりたいな)


可愛い交流学生が来たこともあってクラスが盛り上がっている。この分だと、目的の生徒間の交流というのはかなり進みそうだな。


□▲□


「すいません、一緒にランチを食べてもいいですか?」


いつもの5人でランチを食べていると伊原さんがランチを一緒に食べたいと言ってきた。


「いいですよ」

「それじゃ、最上君の隣に座りますね。久しぶり、最上君」

「そうだね久しぶりだね。元気そうで良かった」


いきなり久しぶり発言をしたことで皆驚いている。


「最上、おまえどこで知り合ったんだ、こんな可愛い子?」

「あぁ、夏の海の家のバイトで一緒だったんだよ」

「ということは一夏の恋があったということか?」

「ないよ。バイトで一緒だっただけ」


村瀬がとんでもないことを言い始めたので、すぐに否定しておく。これ以上、やっかいごとを増やすのは止めてほしい。


「えー。恋じゃなかったの?あんなに色々と話したのに?」


えっ?交流学生として挨拶したときと話の口調がおもいっきり変わったんだけど?そういえば、海の家ではこっちの口調だったことを思い出した。挨拶のときには猫を被っていたのか!


「ちょっと、伊原さん!誤解を招くでしょ、そんな言い方したら」

「あれ?誤解なの?」


しかし伊原さんは誤解を解く気はまったくなさそうだ。


「夏樹君、どういうことなのか説明してくれるよね」


宮沢さんが凄く冷たい表情で問い詰めてきた。俺はバイトで一緒だったこと、いろいろと相談をうけていたことなどを説明してなんとか納得してもらうのであった。


□▲□


伊原さんから放課後は料理部を見学したいとお願いされたので調理室に来てもらうことにした。佐伯さんと伊原さんと3人で料理をすることになるので、なんとなく居心地が悪い。


「最上、味見させて」

「いいよ」


ポテトサラダを作っていたのだが、伊原さんが味見をしたいといってきた。とりあえず別の箸を渡して味見してもらおうと思ったのだが、


「はい、あーん」


えっ?味見といいながら口を開けて待っているんですが。そういうのは恋人同士でやるのでは?しかし、このまま口を開けたままにさせておくわけにもいかないので、箸でポテトサラダを食べさせてあげる。


「美味しいね。さすがだね」

「あぁ、褒めてくれてありがとう」


褒めてくれるのは嬉しいのだが、心臓に悪いのでそういうのは止めてほしい。


「夏樹先輩、私も味見させて!」


佐伯さんまで味見に参加してきた!しかも、同じように口を開けて。頼むから対抗するのは止めてほしい。しかし、こちらもこのままというわけには行かないので、佐伯さんにも箸でボテトサラダを食べさせてあげることにした。


「先輩、美味しいですよ」

「うまくできて良かったよ。」


料理はうまくできているのだが、なぜか素直に喜べない。なんとなく他の部員からの目が厳しいような気がする。すると佐藤先輩がやってきて


「最上君、味見しなくても砂糖が山盛りになっていることがわかるわ。よかったわね、甘々になって」


いや、全然良くないんですが。なぜか佐伯さんと伊原さんが対抗意識を燃やしているし。結局、この後も、同じように味見させてあげることになり、精神的な疲労が溜まっていくのであった。

第49話までお読みいただきありがとうございます。よろしければ評価、感想などを頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
いや伊原さん、貴女もっとぶっきらぼう、と言うか塩。何なら男口調だったでしょ。 なにブリッコ(死語)みたいになってんのさ!
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