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第36話:二学期

夏休みも終わって二学期になった。異世界召喚から戻ってきたときに、間違ってタイムリープしてしまったため、二回目の高校二年生を送ることになったが、前回つまりタイムリープ前のときの失敗をすべてやり直すことができて良かったと思う。幼馴染と再び仲良くなれたし、料理部の後輩が部に馴染めるようにもできた。宮沢さんのナンパについても助けられたし、海の家のバイトでも女の子のバイトを助けられたし、二回目ということもあってここまではうまくできたのではないだろうか?確か前回の記憶では二学期以降では、そこまで大きな失敗はなかったはず。あとは普段通りに過ごせば、いい学生時代をすごせるような気がするな。


□▲□


二学期になって席替えがあった。俺の前の席にはクラスで一番目立つグループの一員であるイケメンの袴田。隣には同じグループの水野さんが座っている。


「おはよう、最上」


席に座ると、前の席に座っていた袴田が振り返って挨拶してきた。前回も同じ席だったが、袴田から挨拶してきたことはなかったはず。どういう風の吹き回しだろう?


「おはよう、袴田」

「期末テスト前の池上の発言、すまなかったな」

「いや、べつに袴田が謝ることがじゃないから」

「わかっていると思うけど、池上は宮沢さんのことが好きなんだ。だから仲良くしているお前を見て嫉妬したんだと思う。できれば許してやってほしい」

「えっ、そうなのか?」

「なに驚いている顔をしているんだよ」


宮沢さんは可愛いし池上が好きになるのはわかるが、俺が仲良くしていて嫉妬?俺からするとイケメンの池上の方が宮沢さんとはお似合いのようにみえるのだが。


「何の話をしているの?なんか、最上君すごく驚いた顔をしているけど」


ここで隣の席の水野さんが会話に加わってきた。


「池上が宮沢さんが好きで、最上に嫉妬したという話」

「それでなんで驚いているの?」


袴田と水野さんに俺が驚いている理由を説明する。


「宮沢さんは俺とだけ仲良くしているわけではないのになんで池上がそんな誤解を?それに嫉妬って、宮沢さんとはイケメンの池上の方がお似合いのような気がするんだが?」


水野さんがヤレヤレといった表情をして話しはじめた。


「最上君って、イケメンなら誰とでも似合うと思っているの?」

「違うのか?」

「ということは最上君は女の子がいつだって顔だけで選んでいると思っているってこと?」

「そう言われると、確かに失礼な言い方だったかも」


美男美女のカップルというのがこの世の定番だと思うのだが、確かに顔だけでお似合いかどうかを決めるのは失礼な考え方かもしれない。


「それに最上は宮沢さんとクラスでは一番仲良くしているだろ」


袴田が不思議なことを言い出した。俺と宮沢さんが一番仲良い?


「たまたま俺達のグループに参加しているだけで、一番ということはないだろ」

「なにを言ってんだ。宮沢さんは席が離れているのに、お前達の席までわざわざ行っていたんだぞ」

「確かに席は離れていたけど...」

「それにどこに座っているのかを考えてみろよ」


宮沢さんの座っているのは、いつも俺の隣だった。単にそこが空いているだけかと思っていたのだが。それにしても学年でもトップクラスにかわいい宮沢さんが、モブの俺と一番仲がいいなんてありうるのだろうか?そんなことは、とても俺には信じられなかった。それは美女と野獣とは違う、もっともありえない組み合わせに思えた。

第36話までお読みいただきありがとうございます。よろしければ評価、感想などを頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
宮沢さんに関しては質の悪いナンパから助けてあげて親しくなった経緯があるわけで、恋愛感情とまでは思わなくとも同じグループの中で自分が一番親しいとしてもそこまであり得ないと考えるかな? 何かトラウマでもな…
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