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第29話(別視点):まさか幼馴染が

宮沢志保みやざわしほ Side:


今日はバスケット部が練習試合をするということで体育館の全面を使用してしまうため、バレー部はトレーニング室での午後のトレーニングのみだった。


「井上さん、ファイト!」


うん?かすかに最上君の声が聞こえたような気がする。井上さん?ファイト?これって応援よね。最上君が誰かを応援しに来ているってこと?クラスでいえば袴田君がバスケット部だけど、名前が違うわね。しかもさん付けだし、女の子の可能性があるということになるわね。気になった私は練習試合の終わり頃にトレーニング室の入口で最上君を待ってみることにした。


「隣に住んでいる幼馴染なんだけど」


まさか幼馴染という存在がいるとは思っていなかった。わざわざ応援に来るぐらいなんだから、きっと仲が良いに違いない。最上君にはショッピングモールで助けてもらって、それからクラスでは一緒のグループになれて、いろいろと話しをしてきた。学年で3位という成績も凄いけど、私を含めてクラスメイトに丁寧に勉強を教えてくれていた。そんな最上君とクラスメイトとして仲良くできていることに満足していた。


これまで最上君に彼女ができたという噂もなかったし、最上君と席の近い向井さんや森岡さんは特に最上君に積極的には見えなかったから安心していたんだけど、でもまさかクラス外に仲のいい女の子がいたなんて。しかも幼馴染とはかなりの強敵のような気がする。このままでは最上君を幼馴染に取られてしまうかもしれないと思うと、とても心が焦ってしまう。これは二学期からはもう少し積極的に行動した方がいいのかもしれないわね。

第29話までお読みいただきありがとうございます。よろしければ評価、感想などを頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。

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