第16話(別視点):褒め言葉
佐伯陽菜 Side:
今日は先輩とのデートの日だ。といってもデートとして誘う勇気はなかったので、料理の道具を買うという口実にしておいた。それでも目一杯おめかしして、待ちきれずに少し早めに待ち合わせ場所に行ったんだけど、それがよくなかったみたいで、待っている間にナンパされる羽目になってしまった。幸い、先輩はすぐに来てくれて、ナンパしていた二人組を追い払ってくれた。それにしてもナンパしてきた男二人をあんな風にあっさり追い払えるなんて、どうなっているんだろう?先輩は体格はいいと思っていたけど、それだけではできないよね?
しかも勉強の方も学年3位だなんて先輩は凄すぎなんじゃないかな?それでいて、私の話はちゃんと聞いてくれて、なんか頼れる先輩って感じで一緒に話をしているととても楽しくなってしまう。
「えーと、可愛いかな?」
でも、可愛いについては全然わかっていないみたいで、凄く面白かった。私のことを可愛いと褒めてくれるけど、本当はわかっていないんじゃないかな?でもその指摘をしたら、全力で否定してきて何度も私のことを可愛いと言ってくれた。何人かの同級生の男の子から、可愛いとは言ってもらえていたけど、やっぱり先輩に言ってもらえるとすごく嬉しい。
これからは可愛い物を教えるという約束もできたし、上出来だったかな?できればお揃いのミトンを買いたかったけど、またチャンスはあるはず!
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