第17話:唐揚げ作戦
せっかく料理部に入っているわけだし、できれば皆に料理を食べてもらいたいと思っていた俺は、ランチタイムに鶏の唐揚げを作って、皆に食べてもらうという案を考えついた。できたての鶏の唐揚げを食べてもらえば、喜んでもらえるのでは?と思ったのだ。この当時は唐揚げ専門店ブームの始まりぐらいのときで、まだそこまで店が立ち並んでいないので、すでに食べ飽きたということもないだろう。作り方については、なんかのテレビでやっていたらしい二度揚げにすることにした。家でも試しに作ってみたので準備万全だ。
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中間テスト以降は、村瀬、森岡さん、向井さんと宮沢さんを加えた5人でランチを食べるようになっていた。宮沢さんは席が少し離れたところにあるので、わざわざこちらにやってきている。ある日のランチタイムに俺は唐揚げ作戦を実行することにした。
「あれ?最上、今日は昼は一緒に食べないのか?」
「あとで参加するから、先に食べていてくれ」
ランチタイムになったので、すぐに調理室に行って料理を始める。すでに漬け込んであるので揚げるだけなら10分もかからずに作れるが、油の温度を上げるのにちょっと時間がかかる。
「おまたせ、みんな」
「うん?何を持ってきたんだ?」
「鶏の唐揚げを作ってきた。できたてなので美味しいと思う。食べてみてくれるか?」
一緒にランチを食べている村瀬、森岡さん、向井さん、宮沢さんに食べてもらう。
「なんだこれ?すげーうまいぞ」
「外はカリッとしていて、中はジューシーで、とても美味しいわ」
「できたてだとこんなに美味しいんだね」
なかなか好評のようだ。他のクラスメイトにも食べてもらったが、やはり評判は良かった。やはり鶏の唐揚げは誰もが美味しいと思える料理なんだな。この後に専門店がたくさん開店するわけだ。これなら幼馴染に食べてもらうのもいいかもしれない。後輩は同じ料理部だから、ランチタイムじゃなくて放課後でいいかな。
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翌日、俺は同じようにランチタイムに鶏の唐揚げを作って、幼馴染がいるクラスに持っていった。
「井上さんちょっといいかな?」
「夏樹じゃない。どうしたの?」
「鶏の唐揚げを作ってみたんだ。できたてで美味しいと思うので食べてみてくれる?」
「いいけど」
井上さんは、友達の伊藤さん達と4人でランチを食べていた。もうほとんど食べ終わっているみたいだけど、唐揚げ一個ぐらいなら大丈夫かな?
「夏樹、これすごい美味しいよ。こんな美味しい唐揚げなかなかないかも?」
「そうか、井上さんに喜んでもらえて良かったよ」
どうやら幼馴染にも喜んでもらえたみたいだ。
「そんなに美味しいの?」
「よろしかったらどうぞ」
せっかくなので、井上さんの友達みんなにも唐揚げを食べてもらう。
「凄い美味しいね」
「サクッとしていて、すごく食感がいいよ」
皆にも評判が良くて安心した。
「美味しいと言ってもらえて良かったよ。それじゃ、ごゆっくり」
弁当の唐揚げも美味しいけど、やっぱり作りたてに勝るものはないね。
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