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〜平穏を求めて入った高校、俺のクラスは俺以外全員化け物だった!?〜  作者: 水田秋
第一章出会いと謎

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十一話:私の家に来て

 メルゼは俺を見つめていた。いや、見下していると言う方が正しいのだろう。


「俺は家臣になってもいいと言ったのだぞ?俺の家臣になれるのだぞ?俺は神だぞ?」


 奴は断られるのが予想外だったらしい、目を丸くして俺に顔を近づけながら言葉を連ねる。


「そんな事を言われようが、俺はお前の家臣になるつもりはない」


 たったそれだけ、俺はメルゼ提案をきっぱり断った。さすがにメルゼも根負けしたらしい、少し考えるような表情をしたあと、


「ならば仕方あるまい、貴様のような無能より他の優秀なものを家臣に加えよう」


 そう言って俺の前から去っていった。

 お前さっきまで認めようとか言ってたくせに、お前の感情はくだり坂の自転車かよ。

 俺も立ち上がり、服についた土埃を払っていざ帰ろうと言う時だった。

 誰かに服を掴まれた。

 俺の服を掴んだのはさっきいじめられていた男だった。肩まで伸びた髪と整った顔で一瞬女と見間違えそうになった。


「あの……だすげで、ぐれて、ありがどうございまず。僕、木下勇気(きのしたゆうきっていいまず」


 大丈夫かよ。大粒の涙と鼻水を流しながら勇気は俺に感謝した。


「俺に感謝しないでくれ、助けたのは俺じゃないんだよ……」


 奴は俺の肩を掴んでまたズビズビになりながら喋る。


「いや、僕が感謝したいのは、あなたなんです。あなたが僕に背を向けて守ってくれた時、まだ、こんな優しい人がいるんだって……」


 やめろ、優しいなんて言うな。俺は優しくない、逃げ続けてきたんだ。

 俺は勇気を少し押して遠ざける。


「今度はイジメられるなよ……俺は帰るから」


 勇気は首を上下にブンブンとヘドバンかと思うほどに揺らした。

 なんで、助けたんだよ俺……。

 そんな事を思いながら、学校の正門をくぐろうとした時だった。


「学校終了から約1時間経過」


 俺の前にイブが現れた。お前今どこから現れた?無から現れた気がしたんだが?瞬間移動か?


「お前瞬間移動でも使えるのか?」


「使えない、私がやっているのは空間圧縮。私の行く空間を一次的に圧縮して一瞬で移動する。あなた達の分かりやすいような簡単な言葉で言えば超高速移動」


 イブは俺が聞いたことに詳しく説明してくれた。待てよ?なんでこいつに超高速移動なんて機能が付いているんだ?まぁ今はいいか……。


「何のようだよ、1時間も待つなんて、相当なようなんだろ?」


 俺がイブに聞く。


「私の家に来てほしい」


 たったその一言だった。俺の思考が止まるには十分の一言だった。

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