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僕らが見つけた普通の幸せ~不完全な僕たちの未来【君の知らない僕のダークサイド〜救われるもの【完結編】  作者: 水波瀬 凪


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第7話【凪side】優芽の夜カフェに全員集合した

優芽が急遽、夜カフェに入るって連絡があった。


ほぼ昼しかいないからさ、それってレアじゃん!


そう思って優芽に遊び行くからって言ったんだ。


それで結菜にも、こそこそすんなって言われたばかりだったし、ちゃんと報告したんだぜ。


結菜に夜カフェに行ってくるって言ったら、


「わたしも一緒に行く」


て言うから、一応ちゃんと言っておかなきゃなって思った。


「あ、拓海も来るけど大丈夫?」


少しの間、結菜は考えていたようだったけど、結局行くことになった。


大丈夫なのか?


俺が拓海とLINE友になったって言ったとき、拓海ともう会いたくないって言ってたよな?


勝手にしていいけど、わたしを巻き込まないでって言ったよな?


でも結菜はついてきた。




カウンターには遥希がいたから、俺も遥希の隣で良かったんだけど、そうすると結菜が横に座って、カウンター内にいる優芽とめちゃ近い距離になる。


カウンターには、ひとりで来ているお客さん優先のようだし、俺たちはテーブル席に案内されたわけだが……。


カウンターから一番遠いテーブル席。


そこに、結菜と俺と拓海の三人で座っているという。


そして結菜はわざとなのか、優芽に注文しないんだ。


スタッフの人がもうひとりいて、注文は全部そのひとに頼んでた。


拓海のことも、店に入った直後は、見えてないみたいにスルーしてたんだけど


「ゆいちゃん、久しぶり!」


拓海が普通に結菜に話しかけてきたおかげなのか


「あ、うん元気そうだね」


結菜も拓海に挨拶していた。


拓海とLINE交換してから、いろんな話をしてくうちに、俺たちってなんか似てるよなってことで意気投合しちゃったんだ。


拓海も以前より柔軟になってきて、笑顔も増えてる。


やっぱな、人ってのは話さなきゃわかんねーんだよ。


知りもしないのに、嫌なやつって決めつけるのは良くない。



それからは、拓海が結菜のことを「いい女だったよ、ゆいちゃん」みたいに、元カノ自慢? 言うから、俺だってそう思ってるってことを言ったんだ。


結菜を見ると、ちょっと複雑そうな表情だったけど、笑っていた。




「じゃ、俺そろそろ帰るね」


拓海が席を立った。


明日、早くから接待ゴルフに行かなくちゃなんだって。


「拓海おまえ、ゴルフなんかできるんだな」


「いや、苦手なんだけど、まだ若手社員だから断れないんだよ」


「そっか、大変だな」


「まあな、じゃあお先に」


って拓海が優芽にも手を振ってる。


結菜が一緒に来るって言ったとき、ほんとに大丈夫か?


って思ったんだけど、結果的に良かった。


俺も拓海に、バイバイってしようとしたら


「ちょっといい?」


拓海に外について出て欲しいって言われた。


「見送りしてくる~」


結菜に言って、一緒に外にでた。




拓海は自分の車、BMWに乗ってみる? って言うからさ、ありがたく運転席に座らせてもらった。


「なんだこれ、めちゃ座り心地いいなー」


「これ、かなり無理して買ったんだ、まだローン残ってて」


「見栄張ったんだな」


俺なんか車もってねーし、母親のムーブキャンパス借りてくだけなのに、結菜も優芽も


「凪くんの車かわいい~って言うんだ」


「そうなんだ、そういうもんなんだな」


いろいろ、拓海って無理してそう。


金持ってるのも大変なのかな。


「あのさ、ゆいちゃんのこと、頼むって言うの変だけど、頼むね」


LINE交換してから、結菜の過去の話は、それとなく拓海から聞いてた。


両親のことや、実家の話とか、いろいろ。


結菜がなんも言わないから知らなかったこと。


拓海がいろいろ知ってた、そしてそれ教えてくれたおかげで、もっと俺、結菜のこと守っていかなくちゃなって思えた。


「ゆいちゃんには、つらい思いたくさんさせたのに、いざ俺ひとりになったら、ほかの女の子と遊べなくなってた」


結菜がいたから遊べた、いなくなったら何もかもが終わった気がして、動けなくなったんだそうだ。


「そか、それは残念だったな、でも、結菜返さねーよ?」


「や、物じゃないんだし、それはない」


「あ、マチアプとかやれば? すぐ女見つかりそう」


「うーん、そうだな」


「俺、やったことないけど、遊び相手ならみつかるんじゃね?」


「やったことないのに、勧めてくんなよ」


拓海はやったことあるって言った。


それやったばかりに、結菜にバレてしまったって。


「あほだな」


浮気はバレちゃだめなんだぜ、結菜言ってた。


「じゃそろそろ戻らないと結菜が心配する」


車を降りて、拓海に「またな~」って言った。




店の中に戻った俺は優芽に聞いた。


「優芽ー、フライドポテト作れる?」


「はーい、注文うけたまわりー」


だって。ノリいいな。



結菜の前に座ってから


「拓海がさ、ゆいちゃんのこと頼むってさ」


「あ、うん、そっか」


結菜、ちょっと嬉しそう。


「あのね凪くん、わたし嬉しいような、さみしいような、ああもうみーくんとわたし、きれいに終われたんだなってことは感じたよ」


警戒して拒んで切り捨てるより、穏やかな終わりって感じなんだと結菜は言った。


「うん、終われてると俺も思った」


「わたしもみーくんも、お互いがいなくなることは、自分たちの半生がなくなるみたいで怖いって言ってたんだけど、なくなってないね。過去からまだ、続いてる」


ああ、なくなってない!! そう思ったら少し嬉しくなったらしい。


それを見てると、めちゃくちゃやってしまったかと思ってた拓海とのLINE交換も、そんなに間違いでもなかったのかと安心できた。


まあ結果論だけどな、幸いうまくいっただけで、本心では相当ヤバイ展開になるんじゃないのかとどきどきしてたんだ。



テーブルの上に、両手出したら、そこに結菜も手をのっけてくれて、両手つなぎして目をじっと見つめてたら


「やだ、そんな見ないで」


恥ずかしいのか、結菜が目をふせてる。


「俺さ、浮気とかもうしないからな」


「凪くん……」


「カフェ、ここにはまた来るかもだけど、変な誤解すんなよな」


「うん、わかったよ、信じてる」


「ほんと、かわいいな、結菜」


「もう、凪くんったらぁ~」


イチャイチャしてたら


「山盛りポテトお待ち~」


って優芽が邪魔してきた。


でも、ポテトが本気で山盛りだったから嬉しかったな。






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