第5話‐④
ベッドの横に置いた小さなサイドテーブル。
それは優芽の祖父母宅での思い出だ。
壊れたタイルを再利用し、作ってもらったサイドテーブルを見て、ふと思う。
それは土曜の夜、俺と優芽のスマホ置き場所として利用してる。
小さめのランプも置いて、とてもいい雰囲気を演出してくれてる。
昔の思い出と、いまが合わさった幸せの象徴みたいだ。
何と例えたらいいんだろうな?
優芽との物理的距離感には、何の不足も感じてない。
うまくいってる。
ただ、優芽はときどき、いや、わりとよく
「でね、凪くんがね」
ということをいちいち言ってくる。
インスタで繋がってるのは話してもらってるからわかってるんだけど、その内容を隠さず言ってくるんだ。
隠されてるより、いいのか?
でもな、その、ちょっとな、やりとり多すぎじゃね? って思ってしまうんだ。
しかも、楽しそう。
俺に話すより先に、凪に話してることもあるし、なんだかな。
優芽との心の距離を感じてるこのモヤモヤの正体を言語化してしまうとき、
なんとか保っているこの、気持ち?
メンタルが崩壊しそうでこわくて、必死に出てこないように抑えてるのかもしれなかった。
優芽を信じている。
凪も信じている。
それなのに……俺の心だけが置いて行かれてるような気がした。




