三章二話 夢を叶える国
三人が城下町へ入ると、大きな掲示板に国王の肖像画が貼られていた。
「えー!」
ルナが駆け寄る。
「めちゃくちゃイケメンじゃん! これ国王だよね!?」
その声を聞いた近くの女性が笑った。
「そうよ。分かるわ。そのイケメンぶりはギルティよ!」
「罪なの!?」
ライトが驚く。
「あら」
女性はライトを見る。
「あなたのその筋肉もなかなかギルティね」
「これも罪なの!?」
「ふふふ」
女性は楽しそうに笑った。
「あなたたち、今月の夢集会に参加するの?」
「私たち旅人なので、その夢集会が何なのか分からなくて」
ルナが尋ねる。
「教えてもらえませんか?」
「もちろん。夢集会は、一か月に一度、夢を叶えたい人たちが集まる特別な催しなの」
「へえ!」
「参加して帰ってきた人たちは、みんな『夢が叶った』って大喜びしてるわ」
「すごい!」
「帰ってこない人たちは?」
サブローが尋ねる。
「まだどこかで、夢を叶えるために頑張ってるらしいわ」
「……らしい?」
「帰ってきた人たちがそう言ってるの」
サブローの眉が僅かに動く。
「特別な集会なんですね!」
ルナは目を輝かせていた。
「そうよ。誰だって、夢を叶えられたら幸せでしょ?」
「うんうん!」
「国民や、この国まで来てくれた人たちの夢を手助けしたいって、国王自ら発案したのよ」
「何それ〜!」
ルナは国王の肖像画を見上げる。
「顔も素敵! 内面も素敵! ギルティ〜!」
「そうでしょ〜?」
「ねえねえ!」
ライトが割り込む。
「俺のふくらはぎはギルティ?」
サブローがライトの肩を掴んだ。
「やめとけライト。今、その質問をぶち込むこと自体がギルティっぽい」
「ライト、サブロー!」
ルナが振り返る。
「私、その集会参加したい!」
「おもろそうだし、俺はいいぞ」
「まあ、せっかく来たしねえ」
サブローも頷く。
「ただ、変だと思ったら途中で帰ろう」
「大丈夫大丈夫!」
ルナは満面の笑みを浮かべ――かけて、慌てて口元を押さえた。
「危なっ」




