第3.30章 未来からのまなざし
~「パパ、ママ」という奇跡~
ミィが先頭に立ち、精霊の光で道を照らす星渡りの小道。
両脇の木々は銀色に輝き、空には地上よりも近くに無数の星々が瞬いています。
足取りは軽く、まるで夢の中を歩んでいるような不思議な感覚に包まれていました。
やがて小道を抜け、視界がぱっと開けた瞬間――
四人の前に、小さな男の子と女の子が仲良く手を繋いで立っていました。
柔らかな風が二人の髪をなびかせ、男の子の瞳は仁に、女の子の笑顔はリリスにどこかよく似ています。
不思議なことに、まわりには淡い星のオーラがふんわりとまとっていました。
四人が驚いて足を止めると、二人の子供はキラキラした瞳で真っ直ぐに仁とリリスを見つめました。
そして、声を揃えて元気いっぱいに叫びます!
「パパ!ママ!頑張ってねっ!!」
「えっ…!?」
仁もリリスも、心臓がドキリと高鳴って言葉を失います。
次の瞬間、子供たちはにっこりと満面の笑みを浮かべると、
まるで星の雫のように風を切って駆け出し、光の彼方へと消えていきました。
「たっ、今…パパとママ…って…!?」
リリスは真っ赤な顔で胸を押さえ、瞳を潤ませて仁を見上げます。
仁も同じく、嬉しさと驚きで頬を紅く染め、彼女の手を強く握りしめました。
「間違いない…あれはきっと…僕たちの未来…!」
隣で見守っていたルナとミィも、優しく微笑み合います。
ルナ:「ふふっ…予言は真実ね。種族を超えた二人の愛は、未来の命まで輝かせるのよ」
ミィ:「星渡りの小道は、時空の狭間にあるから…未来の姿が見えることがあるんです!
きっと二人も、パパとママを応援しに来てくれたんですね」
仁とリリスは顔を見合わせ、自然に抱きしめ合いました。
ただの夢や幻じゃない――心に確かな温もりが宿り、使命への決意が何倍にも強くなっていました。
「行こう、リリスさん!」
「ええ、仁!私たちの未来のためにも、絶対に頑張るわ!」
星の祝福と未来からの声を胸に、四人は希望に満ちた足取りで、ついにエルフの都「銀緑の都」へと歩みを進めるのでした――




