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異世界から来た青年はどうやらピエロの親殺しをお手伝いするようです。20


コチラ側に来ないかい、か。

まぁ、クラウンとの関係が密じゃねぇってことくらいわかってはいたけど・・こう、口には出されてなくても何か嫌だな。でも、どこでもそんなモンってわかったし、俺が裏オーナーの味方になったところで多分殺されるだけだしな。

それがわかっただけでもう十分だ。ってことで_______



「俺は、その誘い、断らせてもらうぜ。」

「わかってはいたが・・・断った理由(わけ)を聞いてもいいかな?」

「そんなモンだからだ。」

「なるほど。何があったか知らないが、そんな色のない顔をしないほうがいい。お嬢さんが心配するぞ?」

「お嬢さん?あぁ、ティルのことか。そりゃ、嬉しいな」


レべスはちらっとティルを見る。

ティルは手を組んで、ぷくっと可愛らしく、大きく頬を膨らませ、剥れていた。


「ティル、もしかしなくても構って欲しくて待って___」

「なわけないでしょ」

「・・・・じゃあ何でそんなにむくれてんだよ。」


レべスのその質問に対し、ティルはふいっと顔をそらすと


「・・やるせなくて・・。」


と小さく呟く。


「意味わかんねぇよ」


今の会話から、何がやるせないのか理解出来なかったレべスは、クスリと柔らかい笑みを浮かべた。


「レべス君、」

「ん?」

「クラウド・デスサッデニィー。私の名前だ覚えておくといい。」

「急に何だよ。」

「何となくだ。」

「そうかよ。」

「あぁ。」

「「「・・・・・・。」」」


それ以上、会話が続くことはなかった。

もう何も話すことはないのか、なくなったのか、レべスもクラウドも武器を構えた。勿論レべスは夜叉刃丸を使うことができないので、事前に拾ってきていた、正しくは盗んできたナイフ投げ用のナイフ(切れ味は最高!)で戦うことになる。と、いうことは、攻撃範囲の狭く、慣れない武器での戦闘をしなければならないレべスにとっては最悪だ。


「っと!!!」

「今のを避けるか。」


レべスがしっくりくるナイフの握り方をちまちま探っている間に、クラウドは一撃を放つ。

それはまるで閃光のように速い、が、一方後ろに下がることで何とか避けた。

はらりと宙を舞う、切れてしまったレべスの数本の髪が地面に落ちるのを見送る暇もなく、クラウドは第2撃を放つ。

レべスは先ほどの一撃目で少し崩れた体勢を直すことなく、片足で地面を蹴り飛ばし、後ろに下がるが、やはり完璧に避けることは難しく、パクリと切れた頬からは、血が垂れ流れる。

完全に体勢を崩し、後は倒れるだけのレべスに、クラウドは第3撃、どこからか出した小型ナイフの刃がレべスの目の前できらりと輝く。このままいけば、そのナイフがレべスの心臓を貫くのは目に見えている。

この間僅か数秒。

だが、この数秒で、レべスはもう、殺されかけていた。

レべス自身では、この小型ナイフを避けることは不可能。つまりレべスの敗北はこれで確定だ。


「マジかよ・・」

「いい夢を・・」


冷汗を垂らしながら苦笑したレべスに向かって、クスリと笑ったクラウドが小型ナイフを投げた。


「マジ、かよ。」

「えぇ、本気(マジ)だとも。」


レべスの目の前に現れたのは、真っ赤な、恐らく血まみれの男。

その白い手袋をした手には、先ほど投げられた小型ナイフが、人差し指と中指の間に、見事に挿まれていた。









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