異世界から来た青年はどうやら無双するようです。9
続きです。
話の区切れの関係上、少し分けさせてもらいました。
うぉぉぉぉぉ!!!!
観戦客のこの声を聞くのは2度目となるレベス。緊張し、顔が強ばっているのかと思えたが、そうでもなさそうだ。
確かに初戦であの態度だ。2戦目となった今回で、態度が急変する事はまず、ないだろう。
「それではライトコーナー、不動の天秤ユーズ!!戦闘力は未だ未知数!!勝利も敗北も無く、そこにあるのは引き分けのみ!!どんな重りにも動じない!!!」
煙の中から出てきたのは何の武器も持たないユーズだ。服装も、鎧などは一切着けず、これから戦いが始まるとは思えない。
「続いてレフトコーナー!・・・・初心者レベス!!初戦を見事突破!!おめでとう!!!」
「ありがとう_____じゃなくて、俺の紹介酷過ぎだろ・・・」
畜生。
悔しさを胸にレベスは踏み出した。
「それでは、誓約をこの手に」
「「誓約をこの手に」」
確認のための魔法式が浮かび上がり、戦闘開始の合図がでる。だが、ユーズは動こうとはせず、それを不審に思ったレベスも直ぐに動くことは出来ない。
「俺は受け身なんだ。早く攻撃しろ」
挑発的で、どう考えても攻撃しない方が得策なのだろうが、このままでは埒が明かない。そう考えたレベスはひとまず、夜叉刃丸を 顕現させ、抜く。
「じゃあ、お言葉に甘えてッ」
レベスは駆け出し、ユーズに一撃を食らわせた。避けられるかと思ったその一撃は、ユーズの首ギリギリで止められ、勝負ありという、審判の声が聞こえた。
レベスは余りの呆気なさに、自分でも何をしたかわからず、何が起こったかもわからず、ただ、無表情なユーズを見下ろした。
「な、何と、不動の天秤、今ここで動いた!!初心者レベス、またもや勝利をもぎ取る!!!」
俺、何かしたっけ?何でこんなあっさり勝てたの?!はっ、わかった。
俺の時代が____来たんだな。
その後、レベスは調子に乗り、計6回対戦し全てに勝利を収めた。魔法使いや鞭使い、弓使いなど、様々な者達と戦い、経験を積んでいった。といっても、無双しているので良い経験を得られたとは言えないだろうが。
因みに、それら全ての誓約は、ユーズと全く同じ内容である。
そして、本日最後の対戦。
「なっ、負けた・・・・のか。」
「I will claim victory at any cost.(絶対の勝利はこの手の中に)君の傲慢さが敗北を生んだんだ。」
嘲笑いながら見下ろすピエロにレベスは敗北した。




