第18話 「アミナ、ウェイト」
エイルに戻った。
いつもの匂いがした。
おばさんの飯を食った。ハッサンが何か言っていた。勝利報告みたいな感じだった。おじさんが聞いていた。うなずいていた。
猫がまた毛布のそばにいた。
ただいま。
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アミナがやってきた。
ハッサンに向かって何か長いことを言っていた。ハッサンが「ハイハイ」みたいな顔で聞いていた。
それからアミナが俺を見た。
「ビー セーフ、だった?」と俺は言った。
アミナが笑った。うなずいた。
「一応、うん」と俺は言った。
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次の日から、アミナが英語を教えてくれることになった。
誰が決めたんだろう。
でも、この仕事続けるなら、英語できた方がいいよな。
フィリップの話、もっと聞いてあげたかったし。ルセナって言ったとき、静かな顔してたから。
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アミナはテーブルに紙を広げて、単語を書き始めた。
「ネゴシエイション」と書いた。
「ネゴシエイション」と俺は言った。
「グッド」とアミナが言った。「ネクスト」
「オファー」と書いた。
「オファー」と俺は言った。
「グッド。オファー、アンド、カウンターオファー」
ちょっと待って。カウンターオファー、早い。
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アミナの教え方は丁寧だった。ただ量が多かった。こっちのペースをあまり考えてくれなかった。
「アミナ、ウェイト、ウェイト」
アミナが待った。一秒くらい。
「オーケー。ネクスト」
一秒ないかも。ひどくない?
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ハッサンが廊下を通りかかった。やばそうな顔をして俺を見た。
どうした、ハッサン、何かあったのか?それとも英語の勉強から逃げたいだけか?ズルいぞ兄弟。
ハッサンはそっとどこかへ行ってしまった。
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「ホワット ドゥ ユー ウォント?」とアミナが言った。
「ウォント? マネー」と俺は言った。
アミナが呆れた顔をした。
「ビジネス。ディール。プロポーザル」
プロポーザル。聞いたことある気はする。たぶん。
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夕方、頭が少し痛かった。
いつか、使う日が来るのかな。ネゴシエイション。




