17. 身代わり姫と複雑王子のつくり方-2
【私のキャラクターと物語】
* キャラクターが物語を動かす? 物語がキャラクターを動かす?
私の場合、キャラの性格が設定できていたら、キャラクターが物語を動かすことが多いですが、全体像としては最初に大枠(各部の内容)を決めて、その後、タイトルを決めるのですよね。
風雅の国で言うと、第一部は高校の頃考えていて、その後、第二部以降は昨年から構想したものになります。昨年末に霧花というラスボスと荒獅子という半人半狼が生まれて、第二部以降が軌道に乗りました。
第一部は、身代わり姫と複雑王子(これは高校の頃八割くらい考えていたものに肉付けしたもの)
第二部 呪われ姫と風狼の王(荒獅子が生まれたことで第二部が軌道に乗った。最初、第二部に龍樹は出てこない方向で考えていたのですが、後半に進むに従って龍樹の存在が大事になってくるので、第二部にも登場することにしました。)
第三部 穢され姫と闇の魔女(黒百合という悪役は、最初はそれほど深掘りしていなかったのですが、第三部序盤に、章タイトル:小夜曲という薫の血縁筋の月世と、将軍筋の天音、そして玲の血縁筋の百合香という三人が生まれたことで、黒百合の存在がかなり深く考察される結果となりました。)
第四部 偽り参謀と風狼の妃(最初から、作者の最推しは夏野だったため、全体の中でひとつ、夏野が主役の章をどうしても入れたかった。そして、ラスボスとなる霧花が誕生したことで、夏野の過去と霧花が何をしたかが一本につながったのが第四部です。)
第五部 ここからはまだ、公開前で現在第五部をあと二話残すところまで執筆中ですが……
呪いの刻印と稀代の薬師(第四部最後に、玲が霧花にとある呪術をかけられます。そのことで、玲と薫は他の面々と龍樹のところに行き、龍樹と一緒に短い旅をします。そこで玲の母の話を含めて、玲と龍樹の父子関係の問題がほぼ解消する流れになっています。これは龍樹という人物がなぜか突然、爆発的に生まれ、作者の頭の中でしゃべり出してとまらなくなり←そんなことは初めてだったので作者的にかなり驚いたのですが……その結果、第五部~第七部の骨子が出来上がり、第八部の薫と玲の最終章に続きます。)
第六部 これから書きます。
水月鏡花 ー奏ー(龍樹と奏の出会い編。序章については、七夕アンソロジーに寄稿しています。)
第七部 これから書きます。
落花流浪 ー龍樹ー(龍樹放浪編。10話くらいで行きたかったけれど、20話になるかなとドキドキしています。)
第八部 春疾風と満天の星(薫と玲の最終章。これから書きます。)
こんな感じで、章タイトルが先にあって、その部の起承転結的な目次を決める。
キャラたちは性格設定ができているので、その中でそのキャラ的な最適な動きをしてくれる、という感じです。
* それは最初から狙っている? それとも書いていると自然にそうなる?
狙っている場面はそれぞれの部で発生していて、割と、転になる部分や最終話を最初に書いていることが結構あります。
第一部の玲の危機が一番顕著です。そこを書きたいがために進めていた……。
* キャラクターの性格や関係性によって、物語にどんな変化が起こりやすい?
停滞した物語を、キャラクターの性格が進めてくれるということが割とあり、いちばんそれが顕著に出るのが滝、そして時々、軍神と言われている黎彩というキャラが動かす時もあります。外伝的に書いている桔梗さんも、そういうところがあります。
* 逆に、物語の設定や展開によって、キャラクターがどんな影響を受けやすい?
薫が落ち込みやすいというのはあるかも。
* 自分のキャラクター作りが、物語の展開・テーマ・読後感などにどんな影響を与えていると思う?
展開については、その人のこの性格ならこう動く、という流れになっていきます。
テーマは、薫の冒険と成長、そして玲の救済と克服、と最初から決めているので、それが変わることはなく、基本的にそれにそって進めて行きます。
読後感が良いといいなと思って書いているのですが……その件で読んだ方から感想があるといいのですが、まだあまりいただいたことはないです~。
* 好きなキャラクターの傾向やこだわりを語る
自作については、たぶん、自己犠牲と、その克服と成長というものが好きなんだと思う。
それと、それぞれが持っている愛情みたいなもの。そればかり書いている気がする。
あと、悪役にも事情があることを書きたいというのも、大きな傾向としてあると思います。
(参考までに、私が好きな他の方のキャラクターで代表的な人は、ぱっと思い付くところでは、キルヒアイス(銀河英雄伝説)とナルサス(アルスラーン戦記)、岬くんと若島津健(キャプテン翼)、光流先輩と忍先輩、そして榊原憲人と葉月さん(花よりも花の如く)等なのですよね。ここにも大きな傾向がある気がします。)
* 「なぜかこういうキャラばかり書いてしまう!」を語る
言わないけど心の奥に何か持っているという人が多いですね。決意だったり、傷だったり、なんでもいいのですが。そんな人ばっかりかもしれません。
それをどう表に出して解決していくかがテーマ。
* 普段なんとなくやっていることを、ちょっと言葉にしてみる
特に洗い物をしていたり、道をひとりで歩いていたりする時に、頭の中でキャラたちが喋っていることが結構あるのですが、延々と喋り続けてしまって、それが本文中に出てくるところが随所にある気がしています。
この人たちが喋っているところを書きたいのだよね、という感じ。
あと、主役はいい奴が良い、と思っていて、大抵そうなっていると思います。そういう意味で、霧花と荒獅子の出会いを書いた話だけがちょっとかなり異色かもです。
こんな感じです。お楽しみいただけたらうれしいです♪
Caita 〝みんなの・うちの子の作り方〟アンソロジーに寄稿した創作論の後編となります。




