14. イラストから小説を書いてみる 2 ー朝焼けのクジラー
前回書いていた〝密偵アルフォンスの言い分〟を書き上げた翌日。
私は再びCaitaイラスト連携のページで、表紙に連携してOKと表示されているイラストたちを眺めていた。
ゆっくりとパソコンの画面をスクロールしているうちに、一枚のイラストに目がとまった。
穏やかに凪いでいる海の上に、大きな青いクジラが浮かんでいた。
水平線の方に輝く太陽の光に照らされて、その体はかすかにきらめき、尾びれは桃色の雲を背景にほんの少しピンクがかってみえる。
空を泳ぐような、行き先をみつめるような頭の部分はまだ暗い夜の色を映し、尻尾の方に視線を落とすに従って、夜明けの光に反射してきらきらと輝いている。
タイトルを見ると『朝焼けのクジラ』とあり、作成者は、少し前にCaitaショタ部の部誌に短編を寄稿した際にやり取りをした、ショタ部の部長さんだった。
その方は、私がショタ部に寄稿する前に、〝Caitaハイファン生活部〟という部誌に寄稿した〝ものごとのはじまり ー朔夜と薬師の龍樹ー〟という短編の主役である、山羊農家の子で十歳の朔夜少年を推しだと言ってくれて、私はショタ部に朔夜シリーズの続編〝とおくまで〟を寄稿したという経緯があった。
(このクジラを雲に見立てて、朝焼けを主人公の朔夜と薬師の龍樹が見上げている場面をラストシーンにして、続編が書けるかもしれないな……。)
そう思ったとき、私の脳内ではストーリー構成の検討がはじまった。
最初に〝ものごとのはじまり〟という短編で、朔夜少年と薬師の龍樹の出会いを書いた。
ちなみに龍樹というのは、私が書いている長編・身代わり姫と複雑王子の裏主人公、玲の父親。その龍樹が二三歳の頃、玲が生まれる数ヶ月前の話が〝ものごとのはじまり〟だった。
前述のショタ部に寄稿した、〝とおくまで〟では、終盤に玲が生まれるところを書いていた。
そしてその後、朔夜シリーズ第三弾として、Caita童話部に、朔夜少年の級友で七歳の千紗視点で、〝たからもの〟という短編を寄稿させてもらっていた。
千紗視点の〝たからもの〟では謎の白い猫が登場している。
では今回は、この朝焼けのクジラの絵をラストシーンの象徴的な要素にして、朔夜の友人で少し登場していた旭少年と白い猫の話を起承転に持って来て、結びの場面をこの絵としよう。
そこまでは割とさくっと決まった。
次の問題は起承転をどうするか、である。
白い猫は、千紗視点の〝たからもの〟の中で危険なものとして語られている。
では、それに絡めて、転の場面は危険な出来事を入れようと決め、私は基本はハッピーエンド主義のため、終わりは朔夜と龍樹が朝焼けのクジラを見ている場面として、先に転と結の初稿をざっくりと書いてしまった。
残るは、起と承である。
〝とおくまで〟で、朔夜は学校のような場所に通うことになっていたため、その場所からはじめて、承については、朔夜の家で、転につながる話を朔夜が聞く、という流れにした。
そして肉付けして行き、最近どうしても三千字に収められないという反省はあるのですが、五千字程度の短編が完成しました☆
絵のタイトルをそのままお借りして、〝朝焼けのクジラー朔夜と旭ー〟として、Caitaショタ部の部誌に寄稿させていただき、その後、Caitaにはそのイラストを表紙連携させていただき短編として、小説家になろうの方には〝翡翠の街でスローライフ ー山羊農家の朔夜と薬師の龍樹ー〟というタイトルで、〝とおくまで〟と〝たからもの〟、そして〝朝焼けのクジラ〟を収録させていただいています。
絵を見たときの印象から一場面を想像して、自作のキャラクターを会話させ、そこから広げてひとつの物語を作ることも面白いなあと思っているところです。
読んでいただいた皆さまの、何かの参考になればうれしい限りです♪
〝翡翠の街でスローライフ ー山羊農家の朔夜と薬師の龍樹ー〟のリンクはこちらです。
https://ncode.syosetu.com/n8027mf/
Caita ショタ部の部誌へのリンクはこちらとなります。
https://caita.ai/series/01KMWWAFJ4J3VT1H94D14D86N5?stamp=20260617162432




