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第14話 師匠の故郷では、口づけに特別な意味があるらしい

 目を覚ますと、自室の天井が見えた。

 俺は上半身を起こす。

 いつの間にかあの地下から公爵家の屋敷に帰ってきたらしい。


「ああ、ディオ……目を覚ましたのね!」


 いきなり女の人に抱きしめられた。

 二十代後半くらいの美人だ。

 ああ、そうか。

 この人は。


「母上……?」


 公爵夫人。

 ディオ・ウィンターソンの……俺の母だ。


「ええ、母ですよ! 貴女、旦那様とミアさんを呼んできて」


 母上はそばに控えていたリサリーに指示する。


「は、はい!」


 程なくして、二人が俺の部屋にやってきた。

 ウィンターソン公爵……俺の父と、ミアだ。


「ほら、キャシー。嬉しいのは分かるが、あまり強く抱きしめるとディオが窮屈だろう?」

「あ、そうですね……私としたことが、つい」


 俺は母上に解放された。


「ディオ、もう大丈夫なの? 体はつらくない? まだ寝ていてもいいのよ?」


 母上はめちゃくちゃ心配してくれた。


「大丈夫だよ。すごく元気だから」


 寝起きだからか、体力は十分だ。


「そう? 本当に良かったわ……」


 こうしてみると……母上は十二歳の子供を持つ親にしては若いよな。


 そう思うのは、隣に立つ父との年齢差も影響しているだろう。


 父のウィンターソン公爵は三十代中盤ほどの外見だ。

 仁勇兼備の人物として領民に慕われている……とリサリーが言っていた。


 などと、悠長に両親の様子を眺めていたら。


「ディオ!」


 今度は駆け寄ってきたミアに抱きつかれた。


「ちょっ……!?」


 顔がミアの胸に埋まるような体勢になる。

 魔王にして師匠と言っても、俺より少し年上の少女。

 そう思っていたけど……意外としっかりと柔らかさを感じるな。


 しかしこのまま堪能していたらエロガキのディオから暴走してしまう。

 それに、少し息がしにくいし。


「ミア、少し苦しいかも……」

「ああ、すまない」


 すぐに冷静になったミアは、俺から離れた。

 が、代わりに手を握ってきた。

 なんだろう。

 俺の師匠がやけに甘やかしてくるような。


「ディオってば、ミアさんといつの間にか仲良くなったのね」

「うん。実は今日もミアと街に出かけたんだ」


 最初は浮かれていたが、思わぬ事件に巻き込まれてしまった。

 今日は本当に、色々あった。


 あれ?

 周りの皆の雰囲気が妙だぞ。


「ディオ……実は、一緒に出かけたのは今日ではないんだ」

「ディオが倒れたのは一昨日のことなのよ」

「それって……俺は三日も寝ていたってこと?」


 俺は戸惑いを隠せなかった。

 そもそも、俺って倒れたのか。

 あれ、どうして倒れたんだっけ。


「詳しい事情は、私が説明しよう」


 事態を飲み込めずにいる俺に、父上が教えてくれた。


 俺はあの地下で破壊魔法を使った後、魔力を失ったらしい。

 それで死にかけていたところを、ミアに魔力を分け与えられて一命を取り留めた。

 

 その後はミアが公爵家の者を地下に呼び、協力して後始末をした。

 生きていた被害者は全員、救出された。

 現在は公爵家の保護下で療養中とのことだ。


 そして、犯人について。

 龍人族の男は跡形もなく消滅し、白装束は逃亡して見つかっていない。

 蜥蜴族の男を捕らえたが、翌朝には牢で変死していた。

 おかげで目的や背後関係などは、分からずじまいだ。


 それと実は、公爵夫妻が屋敷を不在にしていたのは、この事件に対処するためだったらしい。 

 先月から、領内で子供や魔力を有する者が行方不明になる事件が散発していた。

 加えて、魔界との境界付近で異種族の目撃情報が増えていたため、その二点には関連があると目されていた。

 公爵夫妻は魔界に近い地域を調査していたが、実際にはウィンターホルムに事件の拠点が置かれていた、というのが事の次第だ。


「予想より意外と近くに拠点があったんだ。でも、良かった」


 灯台もと暗しってことか。

 しかし犯人も運が悪かったな。

 ミアの顔見知りの女の子を攫った結果、拠点の場所を暴かれるなんて。


「良かった、じゃありません! ディオはまだ子供なのに、危ないことをして……」


 母上から怒られてしまった。


「だが……ディオの活躍もあって、事件の一端を知ることができた」

「一端……ってことは完全には解決してないの?」


 父上の言葉が、俺は気になった。


「ああ。奴らが何者なのか、まだはっきりしていないからな」

「確かに……」


 異種族たちもそうだが、特にあの白装束は得体が知れなかった。


「いずれにせよ、ミアとディオのおかげで領民の命を救えたのは事実だ。領主として、感謝しているよ」

「でも私はディオが倒れたと聞いて、本当に心配しました……この子はまだ小さくてかわいい男の子なのに」


 公爵領を治める者として振る舞う父上に対し、母上は超がつくほど過保護だ。

 ディオが怠惰な悪役モブに育ったのは、本人の性格だけでなく、この甘やかされまくりな家庭環境にも問題があったのかもな。


「小さい子供と言うが……私も十二歳の頃には、騎士たちの魔物討伐に加わっていたからな。ウィンターソン家の男子としてディオも自分のペースで育ってくれれば、と思っていたが、案外早かったな」


 父上から褒められた。

 この人は俺が無能ではなく、育ちが遅い程度の認識だったみたいだ。

 厳めしい顔をしておいて、さては父上も親バカだな?


「そうですね……お手柄だったのは間違いありません。母としては鼻が高いです。ディオってば、いつの間にか立派になって……」


 なんだかんだで、母上も褒めてくれた。


「そう言えばディオ、少し見ない間に痩せたな?」

「訓練に夢中になっていたら、あっという間だったよ」

「魔法を使えるようになったと聞いたけど、本当なの?」

「うん。今回も魔法が役に立ったんだ」

「まあ、そうなの。やっぱり私たちの子は天才ね!」


 俺は過去二回の人生の記憶を取り戻してから初めて会った両親と、会話する。

 思えば、前世で悪役モブのディオとして生きていた頃は、両親と何気ない話をすることがなかった。


 もちろん、ディオ自身の性格にも問題はあった。

 が、あれはゴドリーを筆頭とする、ディオの周囲にいたろくでもない大人たちが手を回して、顔を合わせる機会すら減らしていたという背景もありそうだ。


「ねえ、旦那様? ディオがこんなに頑張ったのだから、何かご褒美をあげるべきじゃないかしら?」


 母上がおもむろに、そんなことを言い出した。


「そうだな。ディオ、何か欲しいものはあるか?」


 確かディオは、二人が何年も子供を授からずに苦労した中、ようやく産まれた嫡男という設定があった。

 この二人に息子を甘やかしたがる癖があるのは、そのせいだろう。


(とはいえ、今回は褒美をもらえるだけの働きはした……よな)


 何より、これは渡りに船。

 あの厄介者を俺から遠ざけるチャンスだ。


「そういうことなら、新しい教師を雇ってほしいな」

「教師か?」


 父上は意外そうな反応を見せた。

 

「今回はなんとかなったけど、俺はまだまだ実力不足だし、知識も足りないからさ。剣と魔法、あとは公爵家の後継者として必要な学問を本格的に学びたいんだ」


 俺は両親に対して、真剣に伝えた。


「まあ、ディオ……立派ね! さすが私たちの息子!」


 母上は息子が成長したと捉えて、手放しで喜んでいた。

 一方、父上は。


「素晴らしい心意気だが……剣と魔法はともかく、後継者教育に関しては既にゴドリーがいるだろう?」


 そう。

 俺には既にゴドリーという教師がいる。

 ウィンターソン家の財産を狙う本性を隠して、公爵の前では忠臣として振る舞う厄介な存在だ。


「ゴドリーはまともな授業をしないんだ」

「なんだと?」

「役に立たない楽器の図鑑とかを眺めさせるくらいで……俺は礼儀作法とか領地の運営や政治に関することとか、将来必要なことを学びたいのに」

「ゴドリーの話と違うな。彼の報告によると、ディオが授業を受けなくなる前は順調な進度だったと聞いていたが」


 父上は俺の言葉に耳を傾けてくれた。

 以前までなら、我がままな息子がサボりたいから嘘を言っていると疑われたかもしれない。

 俺の行動が、ディオ・ウィンターソンという人間への評価を、変えている。


「ゴドリーの考えは分からないけど、別の教師に変えてくれないかな?」

「ふむ……」


 父上は顎に手を当てる。

 これまで、ディオは気に入らないメイドを理不尽な理由でクビにするよう要求してきた数々の過去がある。

 ゴドリーがこの場にいたら、その過去を持ち出して、俺の話が嘘だと説得にかかっていたところだろう。

 だから俺は、あの男がいない今を狙った。

 邪魔者がいなくて、俺の話を聞いてくれる状況で。

 公爵家で一番の人事権を持つ父上に対して、ゴドリーを教師から外すよう直接訴えかける。


「……だが、ゴドリーはなぜそんな教育を」


 父上のゴドリーに対する信頼が、揺らいでいる。

 もう一押しが必要だ。

 けど、俺から言うとかえって疑わしいか——


「ゴドリーには何か狙いがあるのでしょう。ディオが後継者としての能力を身につけない方が都合のいい、何かが」


 ミアが部外者として、見解を示してくれた。

 遠回しだが、それだけで父上がゴドリーを疑うには十分だった。


「まさかゴドリーは公爵家を……いや、まだ確証がない以上、別途調査が必要だな」

「でもあいつは……!」

「いずれにせよ、教師は変えよう。ゴドリーに悪意がなかったとしても、ディオに合わないのは間違いないようだからな」


 食い下がろうとした俺を安心させるように、父上はそう言ってくれた。


「ありがとうございます、父上!」


 やった。

 これでディオの破滅の要因の一つである悪徳教師、ゴドリーを遠ざけることができた。


「それと、剣と魔法の指導者も見繕う必要があるな。ディオがようやくやる気になってくれて、父として嬉しいぞ」

「やる気というか……今までは剣と魔法は危険だからって、ゴドリーに禁じられていたからね」 


 これは半分嘘だ。

 確かにゴドリーは俺が剣と魔法を学びたがるのを止めようとした。

 だがそれとは関係なく、過去の記憶を思い出す前のディオはやる気がなかった。


「まさか最近ゴドリーの授業を受けていなかったというのは、それが理由か?」

「うん。最近はミアに魔法の師匠になってもらっていたんだ」

「そうか……では引き続き、魔法の指導をお願いしてもいいだろうか? もちろん、今後は報酬を用意する」


 父上はミアの方を見て頼んだ。

 魔法の資質を疑っていないようだが、父上はミアの素性をどの程度把握しているんだろう。


「当然、今後もディオの師匠を続けさせていただきますが、報酬は不要です」

「そうはいかない。報酬は受け取ってもらう。そのうえで息子のことを、よろしく頼む」

「……そういうことでしたら、お任せください」


 ミアは父上の頼みを快諾した。


「父上、もう一つ頼みがあるんだけどいいかな」

「言ってみなさい」

「事件を解決したことで俺のことを褒めてくれるのは嬉しいけど、ミアにもちゃんとご褒美をあげてほしいんだ」


 俺ばかり得するのは、ミアに対して申し訳ない。

 自分なりに頑張ったつもりではあるが、今回の件はミアの活躍があってこそだ。


「ふっ、息子の成長を見守るというのは良いものだな」


 父上は何やら嬉しそうだった。


「その辺りの話は、私と公爵の間で済んでいるから、あまり気にするな」


 代わりにミアが、教えてくれる。


「そうなんだ?」

「ああ。ウィンターソン家は恩人には必ず報いる。ディオもそれを忘れるなよ?」

「はい!」

 

 父から教わった家訓だ。

 忘れないよう胸に刻もう。


 そうして、話が一段落したところで。


「それにしても……二人は本当に仲が良いのね?」


 母上が、にこにこと俺の手元に視線を向けた。

 そう言えば、ミアと手を繋ぎっぱなしだった。

 やんわり言及されたのに、ミアは放してくれる気配がないし。


「ディオの看病をずっとしてくれたのはミアだ。ちゃんとお礼を言っておくんだぞ」

「そうなの?」

「わ、私はディオの師匠で、今回の件に巻き込んでしまった側面もあるからな……」


 それらしいことを言っているミアだったが。

 褐色の頬が少し、赤く染まっているように見えた。 


 もしかして、俺の師匠が照れているのか……?


「ふふふ」


 母上が何やら楽しそうにしている。


「さあ。新たな教師を手配して教えを請うにも、回復してからだ。今はゆっくり休みなさい」

「今夜はみんなで一緒にご飯を食べましょうね」


 そうして両親は、俺の部屋を出て行った。


「ふう……」


 俺は横になって、一息ついた。

 既にある程度回復しているが、まだ寝ていた方が楽だ。

 

 さて。

 寝転んだはいいが、まだ俺の隣には人が残っている。

 というか、ずーっと手を握られている。


「かねてからの懸案事項が解決して良かったな」


 ミアが……俺の師匠が、今日も優しい。

 メイドのリサリーは目覚めた俺のために軽食を取りに出ているので、この部屋には二人きりだ。


「師匠のおかげだよ。さっき父上の説得をフォローしてくれたよね」

「あれは……ディオが信頼を勝ち取ったからこそだ」 


 なんだろう。 

 ミアがどこか無理をして、笑みを浮かべているように見える。

 俺は違和感を覚えながらも話を続ける。


「結局、今回の事件はなんだったのかな……特にあの、謎の白い腕とか」


 蜥蜴族の男も死んだらしいので、犯人から情報を得ることはできなくなってしまった。


「白い腕と白装束の者については、公爵家とは別で私の方でも調べてみる。だから今は……あまり考えずに休むといい」

「うん、そうするよ……」


 調べてみる。

 魔王のミアですら、白い腕や白装束の正体について知らないらしい。

 それは俺も同じだった。


(本当に、あれは一体なんなんだ……?)


 原作の知識を網羅している俺ですら、知らない何かがこの世界には存在している。

 何か、嫌な予感がする。


 しかし。

 今この場で考えたところで、答えは出ない。

 だから一旦休憩しようかと思ったその時。


「わ、私は、ディオを危険に晒してしまった……!」


 ミアは感情を溢れさせながら、俺を強く抱きしめた。


「み、ミア?」

「うう……ディオが倒れてからずっと、このまま目が覚めなかったと思うと不安で胸が張り裂けそうで……!」

「でもミアは、ちゃんと忠告してくれたよ。その上で俺が、自分の意志で同行しただけの話だ」


 嗚咽のような震え声を漏らすミアを、なだめるような調子で俺は言う。


「それでも私の責任だ、本当にすまない……ぐすっ」


 間違いない。

 ミアが……原作で魔王と恐れられた女の子が、俺のことで泣いている。


「謝ることじゃないよ」

「許して、くれるのか?」


 ミアは潤んだ目で、俺を見た。


「許すも何もないよ。今回倒れたのは、俺の未熟が招いた結果だから」

「そういうことなら……私がもっと、師匠としてディオを育てないとな」 


 ミアは少しずつ、気を取り直した。


「そうだね、これからも師匠をしてもらわないと」

「分かった。これまで以上に、ディオのことを手取り足取り導いてみせる」

「う、うん。よろしく」


 ミアから向けられる眼差しがどこか熱っぽくて、口調が少し……甘い、と表現したらいいんだろうか。

 そのせいか、以前にも増してミアがかわいく見えてくる。


「だからディオ、ちゃんと私のそばにいるんだぞ? 私はもう、ディオなしでは生きられないんだからな……?」


 なんだか妙に重みのある言葉と一緒に、俺は 温かく、優しく抱擁される。


「心配しなくても……今は元気になってミアに抱きしめられてるよ」


 少し引っかかるところはある。

 けど、年上美少女に包み込まれて、幸せな気分だ……って、妙に意識するのはやめないと。 

 セクハラ悪役モブに、俺は逆戻りしたくない。

 何か、話をしよう。


「そう言えば、さ」

「うん? どうした?」


 ミアは柔和な表情で首を傾げた。

 原作ではラスボスのはずなのに、ヒロインみたいな仕草だ。

 そのまぶしさに当てられつつ、俺はミアに尋ねた。


「俺ってさ……あの地下で倒れた時、ミアにキスされた?」

「あ、あれはあくまで口移しで魔力を流し込むことで命を救っただけで……な?」


 ミアは珍しく、あからさまに動揺した。


「ま、まあそうだよね……」


 そう。

 あれは人工呼吸みたいなものだ。

 過剰反応するなんて失礼極まりない。


 いや、意識しないのも無理だけどな……?

 人工呼吸だろうがなんだろうが、ミアの唇と俺の唇が触れたのは事実なわけで。


 動揺する俺をよそに、ミアは言葉を続けた。


「確かに私の故郷では……口づけで魔力を流し込む行為は、結婚の誓いを立てるのと同義ではあるのだが」

「え、そんな重要な意味が……?」


 ミアが発した言葉に、俺は衝撃を受けた。


「だから私とディオは婚約したと言っても過言では……いや、あれは一方的だったからな! やはり忘れてくれ!」


 そんな照れ顔で言われても、説得力がないんですけど。


(もしかして俺、責任を取る必要があるのでは?)


 婚約か。

 あれ?

 婚約と言えば俺、何か忘れているような。


 思い出そうとしたその時、ミアが「こほん」と咳払いした。


「いずれにせよ、だ。私はあの白い腕から、ディオに命を救われた。だから私も、ディオの命を救った。本当に感謝している」

「こちらこそ、命を救ってくれてありがとう」

「ああ。それと……その。これからも末永く、よろしくな?」


 それって、師匠と弟子として、だよな?

 口づけの持つ意味について聞いた後だと、それ以上の想いを含んでいるように聞こえてくる。


 やはり、気のせいじゃない。

 ミアの好感度が、ものすごく上がっている。

 そのことについて、俺は。


(……まあ、好感度が地の底を這っているよりは、絶対にいいな)


 それ以上は、考えるのをやめた。


 だけど。 

 前回の人生で悪役モブ、ディオ・ウィンターソンとして死んだ俺は。

 今回の人生を着実にいい方向に変えられている。


 だが、これで満足していては駄目だ。

 魔法だけじゃない。 

 剣や学問。

 更生して真っ当な人間として生きるために、まだまだやるべきことは多い。

 

 まずはゴドリーを教師から外すことはできたが、最終的にはこの家から追い出すのが理想だ。


 明日から、また頑張ろう。

 俺はそんな決意を胸に、いまだにくっついて放れないミアの背中に手を回した。

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