第六話 異世界の町ファーベル編
ギルドで登録をしてから一日たった。今日はギルドでクエストを受けようということで今俺はどれを受けるか吟味しているところだ。
依頼内容は主に店の清掃や荷物の運搬などの雑用の物が多い。
モンスター討伐や素材採取の依頼も少ないがある。
報酬はモンスター討伐や素材採取は平均三万~五万ペインほど、中には十万ペインを超える物もある。
雑用の方は平均二千~三千ペイン、圧倒的に前者の方が稼げる。
ただ命を落とす危険性もあり、装備を買う金もない俺は今は後者の方を取るべきだろう。
というわけで最初は町のトイレの清掃依頼を受けることにした。
報酬は二千五百ペインだ。
依頼主は現場にいるようなので歩いて向かう。
依頼の場所に到着した。
「お、お前さんが引き受けてくれた奴か。俺はハイルさっそく依頼をやってもらおう。」
依頼主のハイルさんは青髪で気さくな人だ。
「今回はここも含めたハヶ所を俺と一緒に掃除してもらう。掃除にはこれを使ってくれ。」
げ、八ヶ所もあるのか。
そして渡された道具はデッキブラシと木のバケツと雑巾、それと楕円形の形をした手のひらサイズのよく分からないものの三つだ。
「あの、この小さなやつは何ですか?」
「上の方に突起があるだろ、そこを押すと底の方から泡が出てくる魔道具なんだ。言っておくが、魔カを使いすぎるなよ。」
おお、新たな魔道具か。未だに魔道具についてよく分からんけど。
「俺は東の方を掃除してくるからここを頼む。ここが終わったら他の方に移動してくれ。」
「分かりました。」
よしぱぱっと終わらせてしまおう。
そういえばさっき魔力がどうのこうの言ってたな。俺って魔力あるの?
なんとなく体から力を放出するイメージでボタンを押す、すると底の方から泡が大量に出てきた。
…そういえば今持ってる杖もボタン押したら火が出たな。とりあえず魔力に関する心配はしなくていいか。
さて、今はトイレ掃除に集中しよう。
床掃除はデッキブラシを持った俺が、便座掃除は雑巾を持ったフォードが担当する。
いやー改めてよく見たけどここってかなり汚いな、これは骨が折れそうだ。
―三時間後―
ふぅやっと終わった、あっちこっち行ってだいぶ時間かかった。
結局五ヶ所のトイレを掃除した。フォードがいてよかったよ。
「いやー今回は早く終わったな。ほい、今回は俺より多くて掃除してもらったから報酬は少し多くしたぞ。」
チャリンチャリン、数えてみると千ペイン硬貨が三枚、それより一回り小さい硬貨が五枚、合計で三千五百ペインもらった。やったぜ!
「じゃあ道具を返してくれ。」
おっとそうだな。俺はハイルさんに持ってた道具を渡した。
「ありが…うん?おいちょっと待て!」
急に大きな声を掛けられてビクッとなる。
「な、何か問題でも?」
「お前いったいどれだけ魔力使ったんだ!?魔道具の魔力量がものすごい事になっているぞ!?大丈夫なのか!?」
え?俺何か知らないうちにやらかした?
「と、特に何もないですけど…」
「そうか?それならいいんだが…」
結局なんだったんだ?




