第三十話 持ってきましたよ!
「持ってきましたよ|!治療薬!」
まさに救世主である。
「さすが桜餅!さすが私の侍女ですね!」
「あら、得意げなところ悪いけど、メルを教育したのは私よ」
「お二人とも、ちょっと落ち着いてください。診察に行くのにお薬を持っていかない医者がどこにいますか?」
ドヤァ!と胸を張るメルに珍しくクーリエが一言・・・!
「私、医者じゃなくて聖女・・・」
「それよりクーリエ様!意識を覚醒させるだけの元気を与えるお薬でいいですかね?」
「・・・うん、いいよ。お茶とかで口に流し込んで・・・」
ある程度ちゃんと授業を聞いてある程度的確な指示を出せるクーリエ先生だ。
「できました!・・・起きてくれるかな」
「コション侯爵様、セルド様。あなた方は喋らないでくださいね。優先するのは本人の意思です」
「・・・わかり、ました」
「あの、義母上がもし生きたいと願われたのであれば。必ず治りますよね?」
セルドが顔をあげてクーリエに聞いた。
「多分。私も聖女の力は初めて使うのでわからないですね」
「聖女の力の中には、人を生き返らせることも可能だとか聞いたことがあります。それで、その。フレールを生き返らせたりとか・・・」
「死ぬ瞬間を見ていないと生き返らせることはできないそうですよ?なのでその方を生き返らせることはできま・・・」
「クーリエ様!セレーネ様がお目覚めになりました!」
「セレーネ!」
ミテーナはセレーネの顔を覗き込んだ。
「・・・ミテー・・・ナ?」




