26/39
第二十五話 わたしの兄さまはね…
「兄さま!どこ?」
誰?誰を探してるの?
「だぁれ?だれのこえ?」
私の声が聞こえているの?
「・・・だすけて・・・」
どうしたの?
「兄さまがいない!かえってこない!」
お兄さんはどんな人?
「わたしの兄さまはとってもやさしくって。いつだっこしてくれるの」
そうなんだ。
「兄さまは、とってもあたまがよくって、つよいからゆうしゃなんだよ」
すごい人だね。
「お姉ちゃんは、兄さまいる?」
いない。私もいて欲しかったかもな。
「そうなんだ。兄さまはやさしいから。みんなにいいな、っていわれるの」
私も羨ましいよ。
「お姉ちゃん、なんていうの?」
私?私はクーリエ。
「わたしも、クー・・・・」
「・・・リエ様!クーリエ様!」
「え?」
「ほら、起きてください!今日は侯爵家に行くんですよ!侯爵家の方々が、あっ!っと驚くように頑張りますからね!」
「・・・ほどほどにしてね、メル」
「もちろん!ほどほどのお化粧で、最高に美しく、ですね!頑張ります!」
「ちょっと、違うんだけどな・・・」




