第二十話 魔物買取センター、取り締まられ…?
「デレゲ様、クーリエ・サンクタが妙な屋台を運営しているそうです。これは取り締まりましょう!」
デレゲは生徒会室にいた。茶菓子として並ぶカボチャのケーキに秋を感じているところだったのに。保健委員長から邪魔が入った。
「あら、クーリエが屋台を?何を売っているのかしら」
ことりと紅茶をデレゲの前におき、首をかしげるアミラーゼ。それを好機ととり、保健委員長が思い出すだけで、虫唾が走る、と吐き捨て
「魔物を買い取るのです。そしてそれをサンドウィッチとして売っています」
「・・・。もしかして、先ほどデレゲ様がくださったのは・・・」
「ああ、クーリエに2つもらったのでな。あれを取り締まるには学園長の許可が必要だ。まあ、不可能だろうな」
はあ、とため息をつくデレゲにアミレーゼは微笑む。
「あのサンドウィッチは非常に美味しかったですわ。認めてもよろしいと思います。ですが、魔物肉、ということは説明すべきでしょうね」
「な!アミレーゼ様!?魔物肉を生徒が食すことを認めるのですか?」
「だって美味しいでしょう。あなたもおかわりしてたじゃない。何より、森に放置して腐敗した魔物の匂いは問題になっていたわ。解決してくれるならいいのではなくて?」
確かに、保健委員長はかつてクーリエが作った魔物料理をおかわりしていた。魔物の腐臭も問題になっていた。事実だ。
「諦めろ。学園長の母、つまりあの伝説の女豪リタが出資しているそうだからな」
デレゲはまたしてもため息をつき、言った。
「クーリエがあの店を運営するのは問題ない。儲けがでた場合何割かを学園に納めて貰えば何の損にもならない。それが僕の判断だ。何か異論があるか」
「デレゲ様が決めたのなら・・・」
納得のいかなそうな保健委員長にデレゲは安心しろ、と髪をかきあげる。
「もちろん、売っているのは魔物肉であることは必ず公言させる。知らず知らずのうちに魔物肉を食べさせられた!のようなことにはしないし、我が生徒会の評判を下げるような事態にはさせない」
「まあ!それなら安心ですわね。・・・そういえば桜餅ちゃんはお元気でしょうか。クーリエにはお菓子をいただく約束をしましたわね。わたくしも後ほど訪れてみますわ」
「それがいい。かなり繁盛していたぞ。魔物を持っていくと金にも変えてくれるからな。貧乏な生徒にも優しいぞ」
こうして、クーリエの魔物買取センターは生徒会に認められた。
その後、学園長がクーリエに売上の1割を納めさせることになり、生徒会の一部が増やすべきだ!と主張したが覆ることはなかった。
1割に決定した理由には、学園長の母リタが介入したと言われてはいるがそれは真実なのだろうか・・・?




