第十一話 筋肉マシマシ学園長
厳かな祭壇に何ともゲームのようなステータス画面と、そしてAIのような音声が流れる。
『適性加護・・・聖女
付属能力:聖女の覇気・属性魔法全種・解体・料理
能力:運命の目覚め・封印解除・完全蘇生・完全料理』
「せ、い、じょ?さすが、クーリエ様ですね!」
「せ、聖女様!!」
「それより、何ですか!この能力は完全料理!これが噂に聞く目の前で死んだ生命体を料理できるという力ですか!素晴らしい!」
・・・カオス。カオスと表現せず、何と表現すべきか。
キラッキラの目でクーリエを仰ぐメル(桜餅)と平伏している司祭、そしてステータス画面を穴が開くほど見つめ涎を垂らすクーリエ。
その混沌とした空間にある若そうな男性が入ってきた。一言で言うなら「筋肉がつきまくった学園長」。その名も・・・
「これはこれは。|サルコ・サンクタ騎士団長《学園長父》。このような場所になぜあなたのような立派な(筋肉の)騎士様がいらっしゃっているのですか」
「ふむ、これは司祭殿。我が姪の初めての能力測定であるぞ。来ないわけがなかろう。最も、愛しい妻と可愛い妹にお願いされて迎えにくるついでだがな」
バチバチに火花を散らしながら司祭と騎士団長《学園長父》が睨み合った。この二人、何と・・・!恋敵であった。学生時代の恋を40代まで引きずった結果、神殿と軍部の仲はすこぶる悪い。それを諌めるために王子が来てたとか来てないとか・・・。
「叔父様、叔父様。私、聖女らしいですけどどうしたらいいですか?」
「何?!クーリエが聖女!今夜は・・・祝杯だな!プレセスを呼び戻さねば!ほら!帰るぞ、クーリエ!」
「え?私、今日お野菜の買い出しに・・・」
「リタも楽しみにしておったしな!そこの女子もだ!ミテーナが拾ってきた子であろう!我が家まで神獣で一瞬である!行くぞ!」
涙目のクーリエを引きずってサルコ・サンクタ騎士団長とそれを追いかける侍女に司祭はがっくりとした。
「うう、いつまで経っても私ではあの筋肉ゴリラには勝てんのか。くそ・・・。まあ、いい。私は新しい出会いを果たした!あの桃色の髪を持つ少女に!」
メルはモテモテだった。
次回「・・・父も、強し」明日20時投稿です。




