2-①半分ねぼけているようです
「……(むくりと起き上がり、うすーく目を開く常葉)
……………(燦々と降り注ぐ日差しに、うっとおしそうに顔をそむける)
……………ねみぃ、もうひとねむる(言いながらブランケットを引き上げて眠る)」
1時間後。
「ちょっと姉さん、もうお昼やで?(常葉を揺する一実)」
「んぅん……」
20分後。
「え、まだ起きてへんやん。おーきーやー(掛け布団を剥がす一実)」
「うむぅ」
10分後。
「……姉ちゃん。はぁ……。
…………。
……修兄さん特製ホットケーキ俺が食うよー(ちょっと小声気味で言う一実)」
がばっ
「まっ! くー! わしくうー! おさむにぃのほっとけーき! まって……うぶがああっ!!(必死の形相で起き上がって一実を追いかけた所で自身の足にもつれて畳に顔面を打ち付ける常葉)」
「ちょ、姉ちゃん落ち着け、大丈夫?(あまりの必死さに若干引きながら手を貸す一実)」
「くうから! たべたらゆるさんから!(ガッと一実の腕を掴む常葉)」
「わかったわかったどーどー(ぽんぽんと姉の頭を撫でる一実)」
「…………ヴーッ(頭上を見ながら睨む常葉)」
「唸んないでよ。ほら着替えてから下に降りてきてよ」
「わぁったよ……
……あー着替えんのめんどくせ。パーカー羽織ってジーパン着とったらええやろ。
(手早く寝巻にしているジャージを脱ぐと前日着ていたジーパンと押入れにかかったパーカーを羽織る)
……ふぁあああぁ。しぬほどねみぃ(階段を下りてリビングに足を入れる常葉)
おはよぉ」
「!? 姉さん顔くらい洗えって!(ぎょっとした顔で飲んでいたコップを下ろし常葉の元へ寄る一実)」
「ぬう?(とりあえず目をこする常葉。目くそついてないかだけ確認したらしい)」
「目がしょぼしょぼやん!顔梅干しだから!」
「うんwww(妙に梅干しという表現がツボにはまる常葉)」
「笑い事じゃない!(慌ててリビングから追い出そうと常葉の背中を押す一実)」
「どーどー一実(そんな一実になぜか対抗心で踏ん張りを見せながらその場から一歩も引かない常葉)」
「寝ぐせ立ってる(若干一実にしては低い声)」
「はは、お前はおかんか(一実を見て笑う常葉)」
「…………(驚いた顔をして固まる一実)」
「…………(一実の後ろで冷蔵庫から牛乳を取りだす祐)」
「…………ん?(なにか様子がおかしいことに気づき一実を見る常葉)」
「……今の、俺じゃない(顔の前で手を振る一実)」
「あれ?(ちょっと汗をかきながら視線を上げる常葉)」
「おはよう、常葉さん(冷蔵庫のドアを閉めながら特段何もない風な顔しながら答える祐)」
「あ、らまー? ……おはよー祐!(最初まずいな、という顔を浮かべたものの開き直る常葉)」
「『あらま?』じゃない!(一実)」
「あ、
(―やっべ修にぃおるやん。でも気にしないことにしよう―)
修兄もおはよう(台所で固まっている修をいい笑顔で見る常葉)」
「う、うん。昨日仕事、疲れたの、かな?(動揺しているものの、心配そうな顔でこちらを見る修)」
「……………………(修の顔を見た途端固まり、顔を伏せて手で覆う常葉)」
「ね、姉ちゃん?(一実)」
「あ、疲れているようだったらご飯食べてから、少し眠ったほうが(慌ててそのまま少しだけ常葉に近づく修)」
「……大丈夫だ問題ない(片手を前に突き出して横に振る常葉)……ぼそり。ただ単に朝からキラキラハニースマイルフラッシュに目を痛めただけだモンダイナイ。顔洗ってくるでござる(ふらふらと洗面所へ向かう常葉)」
「……寝ぼけてるんじゃないか(冷めた目で常葉の行き先を見る祐)」
「大丈夫、かな(台所に戻りながら)」
「………………(饒舌なだけでそれ以外は通常どおりということを言えない一実)」




