⑨お部屋事情
「あー疲れた。シャワー浴びたい」
「オツでしたー」
「やっと荷物運びは終わったし」
「最低限の必要なものは出したし…あとの配置とか家具への詰め込み作業はまた各自追い追いせんとな」
「喉渇いたー」
「結局祐も色々手伝ってくれたし…いい人やんね」
「うん、そして腹も減った」
「家の間取り図、祐、くれたけど…これ、全部じゃないやんな。あの迷い込んだ区域どこや」
「そ、いやないね地図に」
「あとこれ見ると、確かにさっきユズ兄がいた部屋、誰かの部屋ってわけでもないみたい」
「……………。
ユ ズ 兄 ぃ?」
「あ、さすがに本人の前では譲兄さんにするよ?」
「修さんはオサ兄?」
「や、さすがに変やからオサム兄やろ」
「そっか」
「二人の部屋はわりかし近いなぁ。ユズ兄と祐は逆に点対象の位置にあるね」
「……祐、ユズ兄のことちょっと苦手そうやったしね」
「凌……(― あ、シズルじゃなくてシノグだったか ―)……は、わりと私らの部屋に近い」
「俺らはすぐ真正面でめっちゃ近いけどな!(― シノブじゃなかった。でも姉ちゃんより近かった ―)」
「なにかと用事があれば便利だからな」
「って言って寂しいんじゃないの?」
「まぁそれもあるけど二段ベッドがな」
「やっぱりそれかよー」
「まぁ……こうして見ると私らと凌は一階、ユズ兄他は二階」
「玄関に近い順的には、俺らと凌…祐……年齢順?」
「結果的にそんな感じやねー」
「と言うかやたらと部屋多くね?応接室はともかく、談話室とか茶室とかパティオとかピアノ部屋とか…あと普通に空き部屋も3部屋はあるね…ってちょっと」
「ん? と言うか厠とお風呂場もチェックせんと」
「なにこの『霄の部屋』って。てか、なんて読むん?」
「…これは、『みぞれ』いや『かすみ』か」
「うわ、さすが姉さん。珍しい漢字知ってるー」
「昔受験勉強の合間に電子辞書の漢字源で遊んでたからなぁ」
「つか、なんの部屋やろ」
「…ミスト部屋か?エステ的な」
「なにそれすげぇ」
ちなみに一実は洋室、常葉は和室をゲットしました。




