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3.御令嬢からの呼び出し。

ちょい短いですが、おまけ更新。









 その人がボクのクラスにやってきたのは、体育の授業が終わった直後だった。



「お、おい篠宮! 御令嬢がこられてるぞ!?」

「御令嬢……?」

「立花先輩だよ!!」

「…………あぁ」



 クラスメイトの田中君が、大慌てで呼びにくる。

 すでに着替え終えて時間を持て余していたボクは、ひとまず教室を出て廊下にいるという貴音を探した。するとすぐに、窓際に立って空を眺める彼女を発見。

 声をかけようとするが、それより先に動いたのは貴音だった。



「ごきげんよう。わたくしの悠」

「貴方の、ではないですけど。こんにちは」

「あら、つれないのね」



 挨拶と同時に所有権を主張されたので、ボクはハッキリと否定。

 それを受けて、貴音は少々詰まらなさそうにしていた。頬を小さく膨らせ、唇を尖らせている様は普段よりもかなり子供っぽい。愛らしいとも思えた。

 だからといって、彼女のものになるつもりは微塵もないのだけど。


 ひとまず、要件を聞き出さなければならない。

 ボクはそう考えて咳払いを一つ。



「で、今日はなんの用ですか?」

「そうね。こんなところではアレですし、場所を変えましょう」



 そう言って、スタスタと行ってしまう貴音。

 首を傾げてしまったが、無視して後々に面倒になるのは嫌だ。

 ボクはそう考えて、とりあえず彼女のことを追いかけるのであった。







「こ、ここは……?」

「生徒会室ですわ」

「なぜに、そんな場所に」



 そうして辿り着いたのは、理路整然と手入れの行き届いた一室。

 貴音の言う通り、生徒会室というものだった。いや、それは分かるのだけれども。こういう部屋に勝手に入って良いものなのだろうか。

 関係のある生徒だけ、というものだと思うのだが……。



「許可云々を考えているのでしたら、心配いりませんわ」

「え……?」



 すると、こちらの思考を読んだように。

 貴音はそう言うと、会長と札の立ててある席に腰かけた。

 そして――。




「この席は、わたくしのもの、ですから」

「え、それってもしかして……」

「その通り。わたくし、立花貴音こそが――」



 自信満々に、こう言うのだった。




「私立立花学園の、生徒会長でしてよ?」――と。




 


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