18話
朝になると身体中に疲れと痛みが走った。
「おはよう、起きれるか?」
「あぁ、それにしても本当に行くのか?」
「もちろんだ、今から事務所行くぞ。俺も付いてくから安心しろ」
それが一番問題だと思うのだが…。
まぁ、もう変えようもないので仕方ないかと諦めると服をきた。
毎日怜とやったあとは全裸なので下着も探す羽目になる。
なぜなら怜が勝手に下着を買ってきて用意してくれるのだが、全部がエロい
いや、なんというか布面積が狭く、前しか隠せていないのだ。
尻の方はただの紐しかなく、履いているのかいないの分からない程だ。
前も通常時ギリギリ収まる程度の布しかなく、勃起したらすぐにはみ出して
しまう。
こんなモノを毎日はいて行動などできるはずがない!
絶対に嫌だ!これだけは譲れなかった。
なので自分のを探さねばならなかった。
着替え終わると食事を済ませ、事務所へと向かった。
珍しく社長がご機嫌で迎え入れてくれた。
「そうそう、涼くんいいニュースだぞ。今度大きな全国展開の番組に出演
が決まったんだ。それと、ミニドラマの制作も決まったぞ!」
「それなのですが…あのっ…」
「なんだ?嫌だとは言わせんぞ?いつもお荷物なんだ、今回は絶対に行っ
てもらう。社長命令だ」
「俺は…あの…」
なかなか切り出せずにいると怜が代わりに社長の言葉を遮った。
「ジェニス辞めます。」
「はぁああぁ!一体何を言い出すんだ!まさか涼、お前ちゃんと説得して
なかったのか?使えんやつだ!」
「だから嫌だってんだ。こんな腐った事務所でやるのは…涼も辞めるから
そういうわけだから、これ以上詮索すんなよ!」
「待ちなさい!涼、何か言え!お前がちゃんと説得しないからだな〜」
大声が響いてくるなか、怜が涼の手を引くと前へ踏み出していく。
「もう、あんなのに振り回される必要はない!一緒にいてくれるか?」
「…」
「今はいいよ、今度いい返事を聞かせてくれればそれでいい。」
長くないと言われてからどうしても考えてしまう。
このまま怜の側にいていいのかと。
(俺の短い人生に怜を巻き込んでいいのか?俺は…)
素直に喜べなかった。
怜の実家へ行くと大きな屋敷としか思えないほど広い庭が広がっていた。
離れにある一軒家が客間でもあると言っていた。
「ここが今日から俺らの家だぞ?」
「なんか…さっき小さな離れで暮らせって言ってなかった?」
「あぁ、小さいだろ?」
「…感覚が違う気がする。怜、あのね…」
「兄さん、こっちに戻ってきたの!…涼さん!」
母屋から怜が来たと知って出てきた巽がくると横にいる涼を見てすぐに
近づいてきた。
触れる直前で怜によって遮られた。
「涼に何をやったか思えていないつもりか?」
「だって〜、涼さんはいつも綺麗で清楚じゃなきゃいけないのに〜毎日
セックスしてるなんて嘘言うから〜」
巽の言葉にドキッとした。
それを言ったのはお前か!?
怜を睨み付けると平然とした様子で涼を家へと押し込んだ。
「今日からここで暮らすことになるが、絶対に家には入るな!もし次に
涼に触れたら叔父さんに言い付けるからな?もうすぐ芸能界に復帰で
きるんだろ?なら大人しくするんだな!」
「えーーー!こんな近くに涼さんがいるのに〜〜〜」
「涼には24時間単位で医者を付けるからな!絶対に近づくな!」
「ねー、今だけ少し話してもいい?」
「聞いてないのか?話すのもだめだ。見るのもだめだからな!」
それだけ言うと家に入ってしまう。
「怜…」
「大丈夫だ、もう手出しさせないからな!医者呼んでくるから大人しく
してろよ?」
「そんなに気にしなくても…」
「だめだ、血液検査と、簡易検査だけは毎日するんだ。分かったな?」
「うん…」
自由がなくなっていく気がした。
朝になると医者が往診にきて簡易検査をして帰っていく。
昼になると食事が運ばれてきて、その時に熱や脈、血圧を測って帰っていく。
夕方になると同じように測定しにきた。




