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スキャンダルアイドル  作者: 秋元智也
34/55

4話

ベッドの上で脱がされると涼は一切の抵抗をしなかった。


退院したとは言っても、激しい運動は禁じられている。

唯一ドラマの撮影だけを無理矢理許可を得てやったが、それでも体力的に

きつかった。

息は上がるし、目の前もふらふらしてくる。

それでも我慢して耐え切った。

花束を受け取りながら感動しながらも今にも倒れそうな涼を怜はすぐに手

を引き、連れて帰ったのだった。


あのままだといつ倒れててもおかしくなかった。

今もベッドにクッションを敷いて身体に負担をかけないようにとの配慮が

されている。


十分に解され、乳首を弄られ気持ちいい事ばかりされる。

それでも、なぜか物足りない。


もっと奥に、もっとナカに強い刺激が欲しいと思ってしまう。

潤んだ瞳は怜に火を灯す。

手を伸ばせば、引き寄せられる。

股を開き、自ら受け入れ態勢を見せれば、我慢できずに怜がナカに挿入

してきた。


いつもと違う怜の視線に涼はまだ何も知らなかった。

ずっと考え込むような怜に気づいてやれなかった。


一週間後。

ドラマ試写会を兼ねての完成お披露目会が催された。

関係者とマスコミ、出資者が一堂に集まってのお披露目会である。

キャストが全員参加しての盛大なものになった。


「涼さーん、久しぶりです。兄さんがいきなり連れていっちゃうし、

 あの後大丈夫でした?」

「あぁ、送ってもらったんだ。この前はすまない。埋め合わせは今度。」

「ならこの後どうですか?ちょっと話したい事もあるし。」

「あぁ、分かった」


挨拶が終わった後で話そうという事になった。

あの日から怜と巽の関係も気になってはいたのだ。

怜は何も言わないし、聞いても教えてくれるほど親切ではない。

人の事は根掘り葉掘り答えるまで身体を責められ言うまで解放しなかった。


大きなスクリーンに簡単な紹介PVが流れるとみんな納得したように拍手を

して立食パーティーに入る。


「ちゃんと食べてる?」


春が横に来ると涼が食べているのを確認するまで離れる気はないようだった。


「大丈夫だって…心配症だな〜」


向こうでは豪華な食事に舌鼓を打っていた聖が樹と一緒にこっちにきて口

いっぱいの食べ物を頬張っていた。


「ひょひょってうめーのな?まひでどれも、うはふてひゃべきれひゃい」

「聖、食べ過ぎだ。口の中のものを飲み込んでから話せ」


樹が世話役のように口についたタレを拭き取ったりと世話を焼いていた。


「楽しそうだな?」

「あんがとな!涼が呼んでくれたから美味い飯にありつけたし。自分じゃ

 こんなところの飯なんてこねーしな〜」

「よかったな?」


微笑むと涼も食事を口に運ぶ。

すると巽が声をかけてきた。


「涼さん、ちょっといい?プロデューサーが呼んでるから…」

「はい!…春、ちょっとごめん。」


席を外すと巽についていく。

会場を出ると上階へと上がる。


「会場じゃないのか?」

「うん、大事な話だって言ってたから。こっち…」


涼は不思議に思いながらも8階まで上がっていく。ここは客用ではなく

個人で借り入れているのではないかと思うほど豪華な作りだった。


LINEに『今8階に来てるけど、少しかかりそう』とだけ打ち込んだ。


「巽くん…ちょっと待ってくれる?流石に主催者がこんなとこに来るとは

 思えないんだけど?まだお開きの時間じゃないし…それに…」

「それに誰もいないから寂しい?」

「そんな事は…ないけど。」

「ここは俺が貸切にしてるんだ。だから誰も邪魔は入らない。」

「それはどう言う?…んっ!」


聞こうとして振り向くといきなり唇を塞がれて、キスされたのだと気づいた

時には舌が中に入ってきていた。


 (気持ち悪い…こんなの…嫌だ…)


精一杯の力で巽の胸押し返すとやっと離れた。


「一体何を…」

「何度も言いましたよね?俺は涼さんが好きだって…冗談にでも聞こえまし

 たか?」

「それは…そんな意味とは…」

「思いもしなかったですか?俺はずっとあなただけを見ていた。なのに涼さ

 んは俺を見てくれない。あの女もそうだ。平気な顔で涼さんにキスしやが

 って、何が処女だよ。ゆるゆるのまんこでこっちはガッカリだったよ。あ

 ぁやって男を手に入れるんだと思ったら悔しくて抱いてやったら、すぐに

 恋人気取りで、ウザいやつだ!」


興奮しているのか巽は饒舌に話した。


「涼さんは違うと思ってたのに…。その身体は清廉潔白で純情だって信じて

 たのに…全く幻滅ですよ。」


言葉の端に狂気が混ざる。

まるで怒っているような、獲物を捕らえる時の怜の目に似ていた。

すぐに犯したいと言っているようで怖くなった。


「巽くん?そろそろ戻りたいんだけど…ほらっ、トイレも行きたいし…」

「さっき涼さんは気分が悪くなって帰ったんです。だからここにいても大丈夫

 なんですよ?」


いつもの人懐っこいような態度はどこへやら…今は目の前の獲物を捉えようと

している獣のようで後ずさるとドアまで走った。

さっき開けて入ったドアは鍵が閉められていて開かない!?


「どうして!」

「そこはオートロックで勝手に閉まるんです。俺の持ってるカードキーがそば

 にないと絶対に開かないようになっています。涼さん、貴方はここから出ら

 れない。俺がいいと言うまで出さないんです。」

「なぁ〜冗談だよな?巽くんはそんな人じゃ…」


ドンッと壁を殴るとビクッと震えた。

目の前で大きな音がするのは昔から苦手だ。

特にあの事件以来、男に詰め寄られるのが怖くて仕方がなかった。


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