勝手に採用されたんですけど〜!
「さて。お疲れ様でした。美鈴さん!はい!おめでとうございます!合格!採用です!」
「え?!」
いきなりわけのわからないことを言い出した刹那さん。
「?何のことですか?」
「んもぉーおとぼけですねぇ。美鈴さん!弊社採用です!おめでとうございます!いやぁ自分こう見えて中年なんすね〜。アシスタント欲しかったんですよ!いやぁすばらしい!!」
えー中年にしか見えないよ〜?
てか、え?!
採用ですって何?!どういうこと?!
「刹那さん?あの。私」
「どうしました?大丈夫です!食うに困らせませんよぉ!お休みもちゃーんとあります!
ご安心ください!弊社福利厚生もバッチリですよぉ〜。」
ええぇぇえ。
再就職先ってこと?
びっくりしちゃったほんとに、いきなりなんだもん。
そりゃ今無職だけどさぁ。
「それで!ですね。美鈴さんもお引越ししてくださーい!」
ええええ?!
掃除機を見つめてしまった。
まさか吸われちゃう?!
ヤダー!痛そう!!!
「おやおや?おや?掃除機見てます?美鈴さんはナマモノですので!吸えません!
そうではないですねぇ。
美鈴さんおもしろいこと考えますねぇ。
この家はあまり長く住むのによくありませんので。
幽霊を認識できるようになっちゃったからには、住まないほうがいいということになります。」
さらっとなんか怖いこと言った?刹那さん⋯
「はい!ではでは。大事なものはこの風呂敷に入れてくださーい。」
刹那さんポケットから風呂敷(2枚目)を取り出して、私に渡す。
ええええ?!
いきなりだなぁ。もう。
でも横も下も幽霊ならこの家出たほうがいいよね。
さっきも刹那さん怖いこと言ってたし。
お隣さんもグルだったわけだし⋯。
でもこれから引っ越しとか。費用もかかるし大変なのになぁ⋯⋯はぁ。
「あ!美鈴さん?貴重品や必要なものだけまとめていただければ!あとはやりますのでぇ。
自分!引っ越し業者ですよぉ?ご安心を!
社員の引っ越しなので!⋯今回は!!無料でお引き受けいたしまーす!!」
わぁ⋯⋯便利ぃ〜
でもどこに引っ越すのかなあ?
部屋をまず探さないと。
「刹那さん、引っ越し先を探さないと。わたし、次の部屋きめてませんよ?!」
「ん?言ってませんでした?次のお部屋もう決まっています!
ついでにぃー!こちらの退去手続きも済ませております!
し、か、も、引っ越し先は家具家電付きですので!この際なので古いものは処分できますよぉ〜!」
「ええええ?聞いてませんよ!」
「あー聞かなかったのでぇ〜。弊社お引越しのことなら何でも承っておりますのでぇ〜★」
えええええ⋯。
なんていうこと!!!びっくりなんだけど。
「でもねぇ美鈴さん。あなた次のお部屋は安心なお部屋ですので〜前途洋々ですよぉ」
えぇぇ〜
前途ウヨウヨだよぉ。




