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初仕事!③

え?

私は幽霊さんから距離を取り刹那さんの隣に立ってタブレットを覗く。

そこには沢山の文字が並んでいるけど。

目に入った一文。

【3人目の被害者は自ら学校屋上から突き落とした。】

と書いてある。

どどういうこと?!

「刹那さんこれは本当ですか?」

「弊社の信用機構は完璧ですから。」

そうなんだ⋯⋯。

突き落としたなんて⋯⋯。

『はぁ?そんなの忘れたわ。何年前よ。くっだらない!』

心底バカバカしそうな目をする幽霊さん。


「そんなことありません!反省をしてお引越しいただかないと!この先同じこと繰り返しますよ!あなた名前負けですねぇ。真実しんじつと書いて、真実さんなんてぇ。」


刹那さんがそう言ってその幽霊さんを見る。

『うっざ。』

なんかこの人は反省とかないのかなぁ?

良くないと思う。

「あの。本当に人殺しまでしたんですか?」

『は?なにうっさい小娘!』


「真実さん。うるさいのはあなたです!信用機構によると、さんざんイジメたけれど。他のお二方とは違いを堂々と、教師や親に告発してくる彼女を、謝罪したいと屋上に呼び出して突き落とした。

と、ありますね。」

『あ、あんた。なんでそのこと』

「⋯弊社の信用機構は完璧ですからねぇ」

刹那さんの言葉で、まるで開き直ったような態度で

それは口を開いた。

『はぁ。ずっとバレなかったけど。まぁそんな感じ?あいつさ。

生意気で、屋上に追い詰めて落としてやる!って言ったって、私に文句を言ったんだよね。

しかも!すごい目で睨みつけながらさ!

だからトンって押してやった!あはは。音もなく落ちていってさぁ。

気がついたらって感じ。あ。わざとじゃないよ?だって向こうがあたしを怒らすのがわるいんだから。

落とされて当たり前じゃない。』

⋯⋯

なんて言うこと。

体の底から怒りがわき上がってくる。

中から温かいものが生まれる 

その瞬間何かが、飛び出したような感覚がした。

⋯⋯

「あ!美鈴さん!落ち着いてくださ⋯⋯」

その瞬間

ゴコゴゴゴ

ちょうどそれの足の下から音がしたかと思ったら。

12本の腕が土から現れて 『ぎゃぁぁぁぁ〜なななななにこれー!!』

それの体に絡みつく。


「あらあらあら。怨みがあなたの告白を受けて、復活しましたねぇ」

え?

怨み?

「美鈴さん?落ち着いて。大丈夫ですよぉ。

怖くないですよぉ。

これは、真実さんを怨むご両親の怨念。何年たっても消えません。」

怨念⋯⋯

子を思う親の気持ちの怨念ってこと?


「んんんん。真実さ〜ん。残念なんですが。

そのまとわりついた腕ですが、離すことできないので。

それを絡ませたまま、お引越しとなりますねぇ。

重さが出るので追加料金なんですけどねぇ。」

『はぁぁぁぁ?!なんなのよ!なんなのよ!はなせー!!!』


叫びながら振りほどこうとすればするほど巻き付く腕。

その瞬間⋯

「あれ?薄くなってきてない?」

そうなの。少しずつだけど薄くなっていってるの。

どういうこと?!


「あー段ボール段ボールっと。」

刹那さんは、バタバタと脇に抱えていた段ボールを組み立てると。

「はいはいはい〜」

ギューとそれを箱に押し込んだ。

そして

ベリベリっとガムテープで蓋をして。

「はい!引っ越し完了っ!

お疲れ様でしたぁ〜」

「あ、お疲れ様でした⋯」

終わったの?

「んーあんな怨みを背負ったままお引越しなんて。

あの方!この先ずーーーと一生、生まれ変わってもあのまんまですねぇ。」

「生まれ変わっても?」

「はい。怨まれたまま。ず〜と一生です!」

それはとても怖いと感じた。

でも。やってしまった罪はそれでなくなるのかな?

いや⋯⋯なくならない。

怨みもきえないよね。

みんな幸せになれないんだ。

すごく考えてしまう。


「さぁさぁ。美鈴さん!アイスクリーム食べながら帰りましょう〜!」

段ボールを持ち上げると刹那さんは歩き出す。

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