ep.69 コルン城砦 開城
会戦が終わり、俺は自軍の本陣へと戻って来ると、そこには、シアタ領主・マリーヌ=テラレイマとルイ領主・アルラ=テラレイマの姉妹が来ていた。
アルラは、緑色の髪、30歳前後で目鼻立ちのはっきりした女性だった。
マリーヌが俺に挨拶する。
「アニス様、此度のご勝利おめでとうございます。
お約束通り、我らシアタとルイは、エムリア王国のもとに入らせて頂きます」
アルラが挨拶する。
「アニスティア王女、お初にお目にかかりますルイ領主・アルラ=テラレイマです。
妹のマリーヌと共に忠誠を誓います」
俺も二人に応じた。
「此度の働き、お見事でした。
こちらも約束はお守りします。
これからよろしくお願いします」
「はっ」
姉妹二人の声が揃う。
レキが言う。
「詳細は後日詰めるとして、今は、この勢いでコルンの攻略を進めたい。
シアタは、我々と同行して頂き、ルイは、戻ってラベス、ラントルの動きに備えて頂きたい」
「分かりました、それでは私どもは、ルイに戻ります。
また、後日に改めて」
アルラは、そう言うと一礼して出て行った。
俺たちは、新たに加わったシアタの軍を伴い、コルンに向けそのまま進軍した。
コルンに到着した後、降伏した副将が会戦で敗れたこと、マルクスとドワイト、指揮する将軍が討たれたこと、降伏すれば命の保証をすることを告げ、開城を促した。
・・・・・・
翌日、マルクスの一族は、降伏することとなり、城砦は無血で開城された。
俺は、隣のエルマに言った。
「無血開城か、余計な血が流れなくて良かった」
「そうですね」
俺は思った。
(血が流れなくて良かった?
追手が付かないまでも、俺たちと同じように国を追われた彼らは、いったいどこで、どうやって生きていくのだろうか・・・)
レキが言った。
「コルンの守りは、メエラからキースを呼び寄せて任せることにする。
アニスそれでいいか?」
「うん、それでいい」
「マリーヌ殿、キースが来るまでに、コルンを落ち着かせておいて欲しい。
統治方法の基本は、カルガポルと同じようにして頂きたいが、状況に応じての対応はお任せする。
ひと段落ついたら、カルガポルにお越しください」
「わかりました」
「よお、アニス、出番が無くて退屈だったぜ」
「レッドが退屈なくらいのほうが、犠牲が出なくて済んだってことなんだから、その方がいいの」
「まあ、そういうもんかねえ」
レキが言う。
「そろそろ私たちは、カルガポルに引き上げるとするか」
「途中、シアタに寄るんだろう。
美味いものを食いに行こうぜ!」
「うん、私も食べたい!
エルマも一緒にね!」
「はい、アニス様」
(アニス様は、大きくなられて行く、この方はいったいどこを目指しているのだろうか・・・)




