ep.64 フリサコからの凱旋
八軍閥の国・コルンに亡命したドワイト=マルクーゼは、領主である甥のマルクス=マルクーゼと食事をしていた。
「叔父上、先ほど、フリサコがいまいましい同盟軍に落とされたとの報告が入りました」
「だから言ったのだ、あいつらは只者ではない」
マルクスは葡萄酒の盃を回すとその香りを愉しむ。
「侮ると、叔父上の二の舞になるという訳ですか?」
「ぬう・・・」
「今、ルイとシアタに協力してことに当たることを、呼びかけております」
「して返事は?」
「そう慌てないで頂きたい。
我々、貴族は優雅にあるべきではないですか?叔父上」
「それにしても、クラインもハッサムもわしを裏切りおって・・・」
「まあ、勝利に併せて首を跳ねれば、少しはお気も晴れるでしょう」
クラインとオリバ、守備兵をフリサコに残し、レッドが軍を率いてカルガポルに凱旋した。
「よお、アニス、フリサコを手に入れたぜ!」
「うん、お疲れ様、ありがとう」
レキが言う。
「いや~、行軍続きで尻が痛い、少し休息を取らねば、ぢになるな」
エルマが言う。
「レキ、お客様が行列をなして待っているぞ」
「天才、暇なしか・・・」
スワリスが俺に声を掛ける。
「今回は、死にかけたよ、あはははは」
「え?無事でよかった」
「そういえば、愛用していた短槍が折れちまったからね、新しいのを買わないと。
時間あるとき、アニスも一緒に見に行くかい?」
「うん、そうする」
グルガスが声を掛けてくる。
「姫殿、今回も圧勝だ!」
「グルガスさん達が協力してくれているからね、いつも心強いよ、ありがとう」
「はっはっは、なんの、なんの」
夜には祝勝会が開かれた。
みんな賑やかに酒や料理を愉しんでいる。
(こうして見ていると、仲間ってありがたいな、はじめは、俺とエルマだけだった・・・)
(でも、エルマが一番、暖かくて、ありがたい、ありがとうエルマ・・・)
俺はエルマに寄りかかり、目をつぶった。
「アニス様、お疲れですか?」
「ううん、エルマに引っ付きたいだけ」
「よお、アニス、お前も一杯どうだ、わはははは」
「レッド、アニス様は少しお疲れだから」
「なんだ、やっぱガキだな、うはははは」
「レッド、飲みすぎだよ!」
「スワリス、お前、飲んでるか?」
「飲んでるさ、私はザルだからね」
「レキ!レキ!レキ!レキ!」
レキは、上半身裸で、腹に顔を描いて踊っていた。
(ああいう大人にはなりたくないな・・・)




