ep.62 八軍閥の国・フリサコ 攻略戦1
八軍閥の国・フリサコの領主の館・会議室では、迫りくるエムリア・アルタージュ同盟軍に対する方針で、幹部たちがもめていた。
領主・ルタウサ=ホードマンは、その様子を、頭を痛めながら眺めていた。
「没落王家の軍になど、我が軍は引けをとりません、数はほぼ互角、迎え討ちましょう!」
「ここは、城砦に留まり、籠城すべきだ、なにせ敵は破竹の勢いだからな」
「あのメエラの勇将・クライン=ブレイマンが、率いているというではないか、勝ち目などあるのか?」
「この前の戦、かの将軍が守るカルガポルを攻めて痛い目を見たばかりですからな・・・」
「しかし、あのクラインが、エムリアに寝返っているとは、この中から裏切り者が出るやもしれませんなあ」
「めったなことを言うものでは無い!」
「ここは、領主に決めて頂こう、ルタウサ様、ご決断を」
ルタウサは、頭を抱えながら言った。
「今、降伏すれば、命は助けて貰えるだろうか?」
「何を弱気なことを言っているのです、領主は、ガームダム王国の男爵でもあられるのですぞ。
エムリアの武聖とかいう怪しげな者に膝を屈するなどもってのほか!」
「そのガームダム王家が、後継争いが泥沼化し、我らも反乱したのではありませんでしたかな?」
「今は、そんな話をしている時ではない、どう戦うかだ!」
ルタウサは弱々しく言った。
「籠城だ、城砦に籠城する・・・」
クライン率いるエムリア・アルタージュ同盟軍は、フリサコの城砦に到達した。
クラインが言う。
「討っては出てきませんでしたな」
レッドが応じる。
「だったら攻めるだけだぜ!」
レキが言う。
「クライン殿、始めて頂けるかな」
クラインは、うなずくと命を出す。
「前衛部隊前進、破城槌を守りながら進めろ!
トンネル部隊の指揮は、スワリスに任せる、行け!」
「任せな!」
スワリスが工作部隊を率いて去っていく。
レッドが言う。
「俺は?俺はどうする?」
「門、はしご、トンネルのいずれかに道が出来た時に、こじ開けて頂く、それまでは待機願いたい」
「まあ、しゃあ、ねえか」
前衛部隊と城砦の敵との間で矢や投石を用いてのけん制が始まった。
・・・・・・
攻城開始から3日目の夜。
フリサコ軍の将が門の上で叫ぶ。
「門を守れ、破城槌の兵を正確に狙え!」
「将軍、敵兵の猛攻、ほとんど休みなく続いております、このままでは?」
「泣き言を言うな、持ち場を守り切れ!」
「将軍、大変です、敵が壁の中に現れました。
トンネルを掘っていたようです。
兵を集めて押し返せ!穴には水を流し込め!」
・・・・・・
「ほらよ!」
スワリスの短槍が、敵を貫く。
「スワリス、多勢に無勢、押し返されるぞ!」
「分かってるよ、もうちょっと持ち堪えな!」
スワリスに敵が二人掛かりで切りかかる、一人を石突で突き飛ばし、もう一人の剣を槍で払い流す。
新手が手斧を投げてくる、短槍で弾きとばすも槍が変形する。
「ちっ、キリがないねえ・・・」
走りくる敵に、スワリスは、槍を投げると腹部に突き刺さり、吹き飛ぶ。
スワリスは腿に帯びていた短剣を抜く、新手が剣を手に来る。
下段からの切り上げをバックステップで躱す。
「こりゃ、もうもたないよ・・・」
周囲の見方も半数以上がやられている。
「よし、優勢だ、いっきに押し返せ!」
スワリスに3人が襲い掛かる、スワリスはサイドステップで間合いをなんとか確保する。
「逃がすか!」
スワリスに槍の突きが迫る。
「躱しきれない・・・」
鋭く鈍い突き、飛散する血とともに人間の肩が吹き飛んだ。




