ep.55 八軍閥の国カルガポル 攻略会議
俺たちは、はじめての領地メエラを手にしたのも束の間、領主の執務室にて次の作戦についての会議を行っていた。
グルガスが言う。
「もうちょっとここを安定させてからでも良いのでは?」
レキが言う。
「いや、現在、フリサコ軍が、カルガポルを攻めている。
どちらが勝つかは分からないが、敵が消耗したところを叩きカルガポルを手に入れる」
ハッサムが言う。
「カルガポルは港街です。
陸からは攻めにくいですが、海からだと比較的容易に攻められるかと思います」
グルガスが言う。
「そうなると、わが国の軍船が使えますな」
エルマが言う。
「攻めるとして、このメエラの守備は誰に任せる?」
レキが言う。
「キースとハッサム殿にお願いしようと思う」
「俺は構わんが・・・」
キースがちらりとハッサムを見やる。
「入ったばかりの私を守備につけるのですか?
私が裏切ったらどうするつもりです?」
「なに、ハッサム殿であれば大丈夫だ。
我らの統治方針にもご理解頂けている様子ですしな」
「分かりました、全力を尽くします!」
レッドが言う。
「陸だろうと、船だろうと、先鋒は任せてもらうぜ」
「ああ、そのつもりだ」
スワリスが言う。
「ちょっといいかい?」
「なんだ?」
「この前、入ったオリバが、カルガポルに詳しいらしい。
腕も立つから、レッドと一緒に行かせてはどうだい?」
「いいだろう」
レキが俺に問う。
「アニス、カルガポル攻略を進めていいか?」
「レキがカルガポル攻略を急ぐ理由はそれだけ?」
「いや、カルガポルは、八軍閥の国で唯一まともな港を所有している。
軍船の発着はもとより、貿易で資金や物資を得ることが出来る」
グルガスが言う。
「軍船の発着が可能であれば、我がアルタージュ王国からの援軍も得やすくなりますな」
「わかった、攻略をすすめましょう」
カルガポルでは、ドワイト=マルクーゼ率いる軍が、フリサコ軍の撃退に成功していた。
領主執務室で、ドワイトと将軍・クラインが話をしていた。
ドワイトが葡萄酒を片手に言う。
「フリサコ軍め、臆病なクセに欲だけかくからこうなるのだ」
クラインが言う。
「何はともあれ、勝利です。
将兵たちをねぎらわねばなりますまい」
「ねぎらうだと?
その前にメエラを取り戻さねばならぬ。
エムリアの泥棒猫めが・・・」
「エムリアの寄せ集めはともかく、アルタージュ王国軍は精強です。
侮ってはなりません。
ここは兵を集め、準備を整えてからがよろしいかと」
「うむ、いまいましい・・・」
扉をノックする音がした。
「なんだ?入れ」
兵士が慌てた様子で入ってくるや言った。
「港から敵が襲撃してきております!」
「なんだと!」
「どこの軍か?数は?」
「エムリア、アルタージュ連合軍かと・・・
数は、暗くて良く分かりませんが200程度と思われます」
「なにをしている!
クラインさっさと行って、撃退せんか!」
「はっ!」
クラインは慌てて退出した。




