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ep.50 港街トールロイ 攻略戦2

「急ぎ兵を進めよ!」

 マロントは、行軍速度を速めて、タロレ城砦へとむかっていた。


 ・・・・・・


 側近が進言する。

「マロント様、そろそろ兵が限界です。

 この辺りで野営を致しましょう」


「やむを得ぬ、準備せよ」


 マロントは、考えていた。

(セリエンからの援軍は、早くても8日は掛かる、間に合うか。

 とにかく、我々が急行せねば・・・)


 ・・・・・・


 マロントが、本陣テントで休息をとっていると、何やら騒がしい音で目が覚めた。


「ん?」


 叫び声、怒号、金属音・・・


「敵の夜襲か!」


 少しして兵が報告に来る。

「帝国軍の夜襲です」


「物見の兵はどうした」


「わかりません、ただ、物凄い勢いでの強襲です!

 指揮をお願いします。」


「目の前の敵を討ちつつ、中央陣を中心に円陣を組め!」


(ダメか、混乱してそれどころではないな・・・)


 副長が走ってくる。

「帝国のミューゼの姿を確認しました。

 もうすぐここにもやって来ますので、どうぞご退避を」


「敵は我らがこの地で野営をすることを読んでいたのか・・・

 なんたることだ・・・」


 ・・・・・・


 翌早朝、ミゼル王国軍は、損害を受けつつも、それなりの秩序を保ち、陣の再編を行っていた。


 マロントが副長に確認する。

「損害はどの程度か?」


「はっきりとは分かりませんが、300程度が死傷したかと思われます」


「帝国軍め・・・

 とにかく、タロレ城砦に向かう!」


 マロントは警戒しつつも、行軍を進めた。


 ・・・・・・


 それから2日ほど経った頃だった。

 マロントのもとへタロレ城砦方面から早馬がやって来た。


「タロレ城砦が陥落致しました。

 敵総大将は、ヒュース=ブラウゼ。

 敵軍3000を下らず、無念です・・・」


「なんたることか。

 敵の陽動に右往左往させられたというのか・・・」


 副長が尋ねる。

「将軍、こうなってしまった以上、タロレ城砦を迂回してセリエンに合流するか、トールロイに戻るか如何します?」


「我らがセリエンに行けば、トールロイが丸裸になってしまう、トールロイに行き、防御を固める」


「はっ」


 ・・・・・・


 マロント率いるミゼル王国軍は、再びトールロイを目指し、行軍していた。


 前方に帝国軍が布陣しているのが見えた。


 マロントは苦々しく言った。

「どこまでも先回りと言う訳か・・・

 突撃陣形を敷け、中央を突破してトールロイに入る」


(敵も予想しているだろうが・・・)



 帝国軍本陣にてジストは、ミューゼより報告を受けていた。


「相手は中央突破を図るようです」


「そうであろうな。

 こちらは、相手の動きに合わせて、中央軍を下げる。

 ただ、中央軍の中央は薄くし、相手の突破を妨げるな」


「削るだけは削るが、消耗は回避するということですな」


「そういうことだ」


 ・・・・・・


 ミゼル軍は、ある程度の犠牲を覚悟で突撃した。


 帝国軍の陣形は、凹形状へと変形し、3方向より攻撃、ミゼル軍を削る。


 出血しながらもミゼル軍は、薄い帝国軍の中央を突破し、そのまま駆け抜けて行く。


 ・・・・・・


 ミューゼがジストに報告する。

「ミゼル軍は、トールロイに入ったようです。

 残り、1700くらいでしょうか」


「そうか、これでトールロイを孤立させることに成功した、じっくり攻めるとしよう」


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