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あの子
「なんで?!あの子だったの?
私だったら、よかったのに
航さん、そうしたら、
一緒にいられたのに・・・」
聞こえない位の小さな声で
呟いた
5cm以上のハイヒール
紺の清楚なワンピース
きつくまとめていた髪を
シュシュでゆるくまとめ
知的な眼鏡、高級そうな
ボストンバックを持っている
まるで、別人である
先ほどの黒いバックごと
空いたボストンバックの中に入れ
反対側の路地から歩きだし
そのまま、地下鉄に乗った
あまりに堂々としていたので
不自然さは一切ない
監視カメラもないこの街は
ある意味無法地帯
これでは、
犯人が逃げ切れたのも頷ける




