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帰り道、はなし話  作者: vastum


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「罪と罰」

「今日さ」


「なに?」


「さっき交差点でさ」


「うん」


「信号変わるの待ってる人多かった」


「夕方だから」


「それで本?」


「そう」


「ヒント出す?」


「どうぞ」


「青年」


「うん」


「罪」


「うん」


「あと」


「うん」


「考えすぎる」


「……」


「思いついた?」


「罪と罰」


「正解」


「ドストエフスキー」


「読んだ?」


「昔」


「重い話だった」


「そう」


「ねえ」


「なに?」


「人ってさ」


「うん」


「間違えるよね」


「……する」


「そのあと?」


「考える」


「なるほど」


「そっちは?」


「私は」


「うん」


「少し落ち込む」


「それ普通」


「でもさ」


「なに?」


「考える時間」


「うん」


「長いと」


「疲れる」


「……それ分かる」


「ねえ」


「なに?」


「もしさ」


「うん」


「やり直せるなら」


「……」


「どう?」


「小さいこと」


「小さい?」


「うん」


「大きいのは」


「変わる」


「なるほど」


「そっちは?」


「私は」


「うん」


「同じ」


「同じ?」


「うん」


「歩く」


「……」


「それ」


「うん」


「帰り道っぽい」

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