魔族到来
鳥のさえずりが聞こえ、窓から暖かな日差しが差し込る。
「ん、、」
ふかふかのベッドから体を起こす。精一杯の伸びをして、目を覚まさせる。それで、昨日何があったかを思い出す。
「そうだ私昨日」
パーティーを追放された。イグニスさんの女にならなかったからと言うしょうもない理由で。あまりにショックで結局、昨日自分がいつベッドに入ったのかを思い出せない。
ギルドに顔を出すと、受付嬢さんが私を見て声をかける。
「冒険者ミナ様、イグニス様から除籍命令を出されて、、」
「知ってます。」
「そうですか、、残念でしたね。」
残念も何もない。まあ確かにあのパーティーを抜けるのは嫌だったけど。
「イグニスさん達は?」
「早朝から旅立たれて、、確か別の王都に行くと。アイナ様が必死でミナ様も連れて行くよう説得していましたよ」
「そうなんですね、、」
何だか申し訳ない気がする。最後くらい顔を見せればよかったかな。
「今度からは個人として活動しますか?」
「そーします。それしか道はないので」
「かしこまりました。ランクは初期に戻ります。ライセンスを更新しますので、出して下さい」
ポーチから冒険者ライセンスを取り出す。結局パーティーランクはAにならなかったな、、。
「少々お待ち下さい。」
そう言って受付嬢さんは下がる。
数分で戻ってきた。ライセンスには個人、ランクGと記載されている。
「フリーになっちゃった、、」
私は個人冒険者になった。
ーーーーーー
年に一度のリッカルの祭り。お祭りと言ってもこの王都の王女様や王子様の生誕祭で、パレードを開くだけなんだが。その生誕祭が明日ある。
「楽しみだなぁ、、」
去年はライトさんが忙しくて一緒に回れなかったけど、今年こそは回りたい。
(でも、、ライトさんは)
いないと確定したわけではない。でも会う事は難しいだろう。ズキリと心臓が痛んだ。まただ。ライトさんのことを考えると心臓が痛くなる。
「て、敵襲だぁ!魔族が、魔族が攻めてきたぞぉ!」
門番が走って皆に知らせる。
(魔族が!?)
カッと空が光ったかと思えば、次の瞬間王都は壊滅していた。
「何が、、起きた、の?」
体が思うように機能しない。
「この街かぁ!?勇者の末裔がいるのはぁ!」
「に、逃げなきゃ」
必死にゆっくりと体を動かす。勇者の末裔?そんなの知らない。冒険者が駆ける。街に魔物が入ってくる。
そして、王都リッカルは一瞬にして火の海と化した。




