魔族排除
「《聖なる光》」
イリア副隊長から貰った本によれば光魔法は少しの怪我を治せるらしい、と言う事で試してみた。結果は成功。ミナの怪我はたちまち塞がっていく。
「ありがとうございます」
「いいよ、それでイグニス達は?」
「、、、」
ミナは黙る。けれど言われなくてもなんとなく予想はつく。たぶんミナはイグニスとアイナに追放されたのだろう。理由は分からないがあいつらならやりかねない。
「なんで、ライトさんがここに?」
話題を変えてきた。いや当たり前か、何故なら僕はあのドラゴンに殺されたことになっているはずなのだから。
「ああシャントルって言う王都の気のいい人達が僕を助けてくれた。ここには今さっきついたんだ。」
内容を簡潔に伝える。ついでに近づいてきた魔物を斬り捨てる。
「そうなんですか、、私は、見ての通りです」
「潰せ!人間を潰せ!」
魔族がうるさい。魔導者で読んだ魔法を折角なら試してみよう。親指を立て人差し指を伸ばし、他は折り曲げる、簡単に言うと手を鉄砲の形にする。
「《光の矢》!」
人差し指から光の矢が放たれる。以前、古巣の迷宮でアイナの矢に付与したものと同じやつだ。違うと言えばこれは矢を必要としない点だ。光の矢は一直線に魔族の元に飛んでいく。
「あが!」
羽に命中した。飛んでいた魔族は浮上力を失い、硬い地面に落下する。
ゴシャといやな音を立てた。
「今のは、、」
ミナが驚いた様に聞く。
「魔導書を餞別としてくれたんだ。それに載っていた魔法。」
僕はミナを見て言う。
「しばらく安全な場所で休んでて、他の生存者を探しに行って来るから」
ミナは無言でこくりと頷いた。
(さてと、光魔法でどれぐらい行けるかな)
副隊長から貰った魔導書は、馬車で移動してる時に時間をかけて読んだ。光魔法に関して少しだけ書かれていたのでそれを移動最中に習得した。
「殺せぇ!」
魔族はまだ生きている。ならばやる事は簡単だ。早速もう一つの習得した魔法を使用する。
「《閃光弾》」
光の玉が空を漂い、魔族や魔物に飛んでいく。そして
カッ!バァァン!
「ぐあああ!目がぁ!」
グルァァァ!
光が破裂し、目を潰す。《光よ強く》は単体だが、複数体を相手するために使用する。つまりは上位魔法だ。
「クローバー、行けるか?」
鞘から聖剣を抜刀し、語りかける。クローバーは強く頷いた気がした。地上に上位魔物が数十体、上空に魔族が数体。まずは地上から潰そう。
「《光速》」
足が光の様に速くなるだけの魔法。正直使い道は無いが、手短に済ませたい時には便利だ。軽く走ってみる。
「うわ!」
かなりの勢いが出た。かなりでは無い、やばいぐらいの速度だ。低速せずに魔物に斬りかかる。
「ブモォ!」
魔物の首がはねた。行ける、これなら攻撃されずに数分も経たずに片付けられる。次々に魔物を斬り捨てていく。
あっという間に地上にいる生き物は冒険者のみとなった。全て終わったので《光速》は消す。
「あんなに走ったのに疲れてない」
これはいい発見だ。あの速さだと隣国まで数秒ってところかな。光の速さ恐るべし
「クソ人間がぁ!」
「俺の可愛いペットを殺しやがって!」
魔族が騒いでいる。最後に試してみたい事があるんだった。僕は聖剣を構えて魔力を注ぐ。
「《光の柱》」
凄まじい光が空から降り注ぐ。
「ゔぁああああああああああ!」
上空からは魔族の悲鳴が、遠くからは冒険者達のどよめきが聞こえて来る。戦闘が終わった。
「威力やばすぎだろ、、」
僕は呆然としていた。流石にこんなにすごい魔法だとは思わなかった。いや予想できた、体がだるい。魔力をゴッソリと削ってしまったのだ。
「ミナは無事か?」
重い体を引きずりながら、急いでミナが避難している場所へと向かった。




